黄レンズ豆 / Yellow Lentil

🇯🇵 日本語: 黄レンズ豆、イエローレンズ豆
🇬🇧 English: Yellow Lentil, Yellow Split Lentil, Golden Lentil
🔬 学名: Lens culinaris Medik.
Kew による現代の分類学的扱い:  Vicia lens (L.) Coss. & Germ.
🌿 科名: Fabaceae

黄色レンズ豆は、黄色い子葉をもつ Lens culinaris の成熟種子であり、通常は種皮を除去して二つに割った状態で流通することが多い。
これは独立した植物種でも、単一の特定品種でもなく、色と商品形態によるレンズ豆のタイプである。
レンズ豆では、外側の種皮色と子葉の色が必ずしも一致しない。緑色の種皮をもつ多くの品種でも、内部の子葉は黄色であり、種皮を除去すると黄色レンズ豆になる。
カナダの Laird、Eston、Richlea、CDC Milestone、CDC Vantage、CDC Glamis などは、このような黄色子葉タイプに属する。
黄色の Lens culinaris は、特にカナダや北米諸国で商業的に広く流通する製品である。
料理では主に、dal、スープ、濃い煮込み料理、ピューレ、ソースに利用される。
レンズ豆という植物種自体は、南アジア、中東、トルコ、地中海地域、北アフリカの食文化で特に重要である。
ただし、黄色に加工された Lens culinaris は、通常、独立した伝統食材というより、レンズ豆の加工形態の一つとして扱われる。

用語

Yellow Lentil という名称は曖昧である。
厳密な植物学的意味での黄色レンズ豆は、Lens culinaris に属し、黄色い子葉をもつものである。
しかし、英語圏の商業用語や料理用語では、yellow lentil という表現が、他の黄色い割り豆にも使われる。

Moong dal

Vigna radiata
皮を除去して二つに割った緑豆。
インド英語では yellow lentil と呼ばれることが多く、インドの公的資料でも “yellow lentil (moong dal)” という表現が使われる。

Toor dal / tur dal / arhar dal

Cajanus cajan
皮を除去して二つに割った pigeon pea。
インド料理の英語説明では、これも yellow lentil と呼ばれることがある。

Chana dal

Cicer arietinum
desi chickpea の皮を除去して二つに割ったもの。
外見は大型の黄色レンズ豆に似ているが、植物学的にはヒヨコマメに属する。

Yellow split pea

Pisum sativum
黄色い割りエンドウ。
本来のレンズ豆とは、植物種、種子の大きさ、加熱時間が異なる。
したがって、Yellow Lentil という名称だけでは、植物学的な種類を確実に特定することはできない。

この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。

黄色子葉タイプの起源は、栽培レンズ豆全体の起源と同じである。

レンズ豆は、最も古く栽培化された豆類作物の一つに数えられる。その起源は西アジアおよび肥沃な三日月地帯と深く結びついている。

考古学的資料では、レンズ豆はすでに初期新石器時代に栽培されていたことが確認されており、栽培化の過程はおよそ8000~1万年前に進んだと考えられている。

栽培種名 Lens culinaris Medik. は、現在も農学、食品産業、料理関連文献で広く使用されている。

一方、Kew Plants of the World Online の現在の分類体系では、受容名を Vicia lens (L.) Coss. & Germ. とし、Lens culinaris Medik. をそのシノニムとして扱っている。

生活型:一年生草本植物
生育型:直立性またはやや匍匐性
染色体数:2n = 14
受粉様式:主に自家受粉

植物は比較的小型で、細い茎をもち、よく分枝する。

葉は複葉で羽状。

花は小さく、通常は白色、淡青色、または紫色。

莢は平たく小さく、通常1~2粒の種子を含む。

種子は特徴的な両凸形をもつ。

外観と主な形態

レンズ豆では、外側の種皮と、その内側にある子葉を区別する必要がある。

種皮の色:
• 緑色
• 灰緑色
• 褐色
• 黒色
• 斑入り

子葉の色:
• 黄色
• 赤色
• 緑色

そのため、緑色の種皮をもつ全粒レンズ豆でも、脱皮すると鮮やかな黄色の製品になることがある。

カナダの穀物分類でも、レンズ豆の識別に子葉色が個別に考慮されている。

Whole lentil

種皮を残した成熟した全粒種子。

黄色い子葉は、緑色、褐色、その他の種皮によって完全に覆われている場合がある。

Yellow football lentil

種皮は除去されているが、2枚の子葉は分離していない。

小さく丸みのある黄色い粒になる。

Yellow split lentil

種皮を除去し、2枚の子葉を分離したもの。

黄色レンズ豆で最も代表的な商品形態である。

吸水が速く、煮崩れしやすい。

Golden Lentil

商業上使われる名称だが、単一の植物品種でも、国際的に標準化されたクラスでもない。

この名称では、さまざまな黄色子葉タイプの Lens culinaris が販売されることがある。

栽培

黄色子葉タイプも、他の Lens culinaris と同様に栽培される。

現代の主要な生産・育種地域の一つがカナダ西部、特に Saskatchewan 州である。

北米では、Washington 州と Idaho 州にまたがる Palouse 地域も歴史的に重要なレンズ豆生産地である。

カナダの資料では、北米における主要生産地域としてSaskatchewan と Palouse が特に挙げられている。

黄色子葉タイプでは、
• 大粒:Laird 系統
• 中粒:Richlea および近縁系統
• 小粒:Eston および近縁品種
が代表的である。

皮を除いた黄色レンズ豆は、穏やかな豆の風味をもち、わずかに土っぽさとナッツのような風味が感じられる。

種皮を除くことで、多くの全粒の緑色・褐色レンズ豆よりも味がやわらかくなる。

Yellow split lentil は加熱すると、
• 短時間でやわらかくなる
• 形が崩れる
• 容易に煮溶ける
• 濃厚でクリーミーな状態になる
• スープやソースのとろみ付けに適している

調理特性は、全粒の緑色レンズ豆よりも、皮を除いた赤レンズ豆にかなり近い。

黄色の Lens culinaris は、主に以下の料理に利用される。

• dal
• スープ
• ポタージュ状のスープ
• 濃い煮込み料理
• ソース
• 野菜の煮込み料理
• ピューレ
• フィリング
• 調理用ミックス製品
• インスタント食品

種皮が除かれているため、均一でやわらかい食感が必要な料理に特に適している。

一方、サラダなど、レンズ豆一粒一粒の形を明確に残したい料理には、split yellow lentil はあまり適さない。

代表的な料理

Dal

皮を除いて割ったレンズ豆をやわらかく煮、スパイス、玉ねぎ、にんにく、生姜、トマト、香りを移した油などと組み合わせる。

ただし、インド料理における dal は、Lens culinaris だけを指す名称ではなく、料理および割り豆類全体の広いカテゴリーを表す。

さまざまな dal には、伝統的に masoor、moong、toor、chana、urad など多様な豆類が使われる。

レンズ豆のスープ

黄色レンズ豆は加熱中に短時間で崩れて自然にスープを濃くするため、クリーミーなレンズ豆スープに特に適している。

ピューレと濃厚なソース

皮を除いたレンズ豆を完全に煮崩すと、追加で裏ごししなくてもなめらかなペースト状になる。

Yellow split lentil は、事前の浸水を必要としない。

調理前:
• 選別する
• 冷水でよく洗う
• 新しい水を加える
• 沸騰させる
• 弱い沸騰でやわらかくなるまで煮る

皮を除いたレンズ豆は、多くの乾燥豆類よりかなり短時間で調理できる。

完全に皮を除いて割ったタイプでは、通常の加熱時間は約10~20分。

日本豆類協会も、レンズ豆は平たい形状のため火が通りやすく、通常は事前の浸水や別途の下茹でを必要としないとしている。

さらに長く加熱すると、Yellow split lentil はほぼ完全に形を失い、ピューレ状になる。

日本食品標準成分表には、黄色子葉タイプだけを対象とした個別データはない。

そのため、目安として Lens culinaris の成熟乾燥種子全体の成分値を使用する。

乾燥した全粒レンズ豆100 gあたり:

エネルギー:313 kcal
たんぱく質:23.2 g
脂質:1.5 g
炭水化物:60.7 g
食物繊維:16.7 g

カリウム:1000 mg
カルシウム:57 mg
マグネシウム:100 mg
リン:430 mg
鉄:9.0 mg
亜鉛:4.8 mg
葉酸:77 μg

これらの数値は、乾燥した全粒レンズ豆に対するものであり、皮を除いた yellow split lentil を個別に分析した値ではない。

種皮を除去すると、食物繊維や一部のフェノール性化合物の含有量が低下するため、皮を除いた製品の栄養組成は多少異なる。

生の乾燥レンズ豆は、そのまま食べるべきではない。

他の豆類と同様に、レンズ豆には天然の抗栄養成分が含まれる。

• レクチン
• プロテアーゼ阻害因子
• フィチン酸塩
• タンニン

十分に加熱することで、熱に弱い成分の活性は大きく低下する。

EFSA もレンズ豆をレクチンを含む豆類として扱い、十分な加熱の必要性を示している。

ただし、レンズ豆では、高濃度の phytohaemagglutinin を含む一部の生の Phaseolus vulgaris のような、特別に強い沸騰処理は必要としない。

皮を除いた黄色レンズ豆は、通常どおり完全にやわらかくなるまで煮れば十分である。

乾燥した黄色レンズ豆は、密閉容器に入れ、乾燥した涼しい場所で、直射日光を避け、湿気や害虫から保護して保存する。

皮を除いたレンズ豆は、種皮が残った全粒種子よりも光や酸化の影響を受けやすい。

適切に保存すれば乾燥レンズ豆は長期間保存できるが、保存期間が長くなるにつれて加熱時間が延びることがある。

黄色レンズ豆は、皮をむく前には緑色に見えることがある。

カナダの代表的な多くの品種では、種皮は鮮やかな緑色だが、内部の子葉は黄色である。種皮を除去すると、黄色レンズ豆になる。

Yellow Lentil は単一の品種名ではない。
黄色い子葉をもつさまざまな Lens culinaris 品種をまとめた、色と商品形態によるカテゴリーである。

赤レンズ豆と黄色レンズ豆の違いは、子葉の色にある。

赤レンズ豆は加熱すると黄橙色や黄金色に見えることが多いが、植物学的・商品分類上は red cotyledon と yellow cotyledon のレンズ豆として区別される。

Yellow Lentil という名称は非常に曖昧である。

インド英語では、公的資料や料理資料で、皮を除いた mung bean Vigna radiata を yellow lentil と呼ぶことがある。

また別の資料では、toor dal やその他の黄色い dal に類似した名称が使われる。

そのため、英語名 Yellow Lentil だけでは植物学的な種を確実に特定できない。

日本の分類では、黄色レンズ豆を独立した種や公式な食品カテゴリーとして区別していない。

日本豆類協会では、レンズ豆は種皮を除去すると黄色または赤橙色になる場合があるとしており、日本食品標準成分表では統一して レンズまめ のカテゴリーが使用されている。