シロバナルーピン / White lupin

🇯🇵 日本語: シロバナルーピン
日本での別表記: シロバナハウチワマメ
🇬🇧 English: White lupin, White lupine, Lupini bean
🔬 学名: Lupinus albus L.
🌿 科名: Fabaceae マメ科
🌍 Italiano: lupino, мн. lupini
🌍 Português: tremoço, мн. tremoços
🌍 Español: altramuz, мн. altramuces
🌍 العربية: ترمس turmus / termis
🌍 አማርኛ: ግብጦ gibto

シロバナルーピンは、古くから地中海地域で栽培されてきた穀粒豆類 Lupinus albus の成熟乾燥種子である。
人類が食用に利用してきた Lupinus 属の複数の種のうちの一つである。
次の近縁種とは区別する必要がある。
Lupinus angustifolius、ホソバルーピン、または Australian sweet lupin
Lupinus luteus、キバナルーピン
Lupinus mutabilis、アンデスルーピン、または tarwi
これらはすべて同じ Lupinus 属に属するが、それぞれ別の植物種であり、食文化上の利用法やキノリチジンアルカロイドの組成も異なる。
L. albus は、特に大粒で淡色の種子と高いたんぱく質含有量を特徴とする。
シロバナルーピンは、地中海地域で伝統的に食用とされてきた。特にイタリア、ポルトガル、スペイン、ギリシャ、トルコ、エジプトで重要であり、中東や北東アフリカの他の地域でも利用されている。
最もよく知られた食品形態の一つは、あらかじめ苦味を除いた種子を塩水に漬け、塩味のスナックとして食べるものである。
シロバナルーピンは、次のような食品原料にも加工される。
ルーピン粉
たんぱく質濃縮物
パンや焼き菓子
パスタ類
植物性高たんぱく食品
一部の乳製品代替品や肉代替品
現代のシロバナルーピンは、大きく次の二つのタイプに分けられる。
bitter lupin: 伝統的な高アルカロイド型
sweet lupin: 現代の低アルカロイド型
ここでいう sweet は甘い味を意味するのではなく、苦味の原因となるキノリチジンアルカロイドの含有量が低いことを意味する。

この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。

シロバナルーピンは、旧世界に由来する穀粒豆類の一つである。

現在の Plants of the World Online では、Lupinus albus の自然分布域は南東ヨーロッパからトルコにかけてとされている。

特にギリシャとその周辺のバルカン地域は、自然変異の重要な中心地である。

現在の分類では、例えば次の亜種が認められている。

Lupinus albus subsp. albus
Lupinus albus subsp. graecus

Subsp. graecus に関連する野生型は、現在もギリシャおよび周辺のバルカン地域に残っている。

シロバナルーピンの栽培化は、およそ3000~4000年前に地中海地域で始まったと考えられている。

長い間、最も有力な初期栽培化中心地としてエーゲ海地域が考えられてきた。

初期の農耕民は、次のような形質をもつ個体を選抜していった。

より大きな種子
より水を通しやすい種皮
白色の花
その他の栽培に適した形質

成熟した莢が裂開する性質が完全に失われたのはさらに後のことで、そのため古代の栽培型にも野生集団の特徴が一部残っていた。

2026年に発表された L. albus の世界的な遺伝的多様性に関する研究では、より複雑な歴史が示唆されている。

その結果からは、ギリシャとイタリアで栽培集団が異なる方向に形成され、その後、地中海の他地域へ移動して混ざり合った可能性が考えられている。

そのため、シロバナルーピンの起源と栽培化のモデルは、現在も研究によって更新され続けている。

この作物は古代地中海世界ですでによく知られており、古代ギリシャやローマの著述家によって記録されている。

考古植物学的な出土例は、エーゲ海地域やエジプトからも知られている。

ただし、エジプトで古くから利用されていたという事実だけでは、最初の栽培化がエジプトで起こったことの証拠にはならない。

地中海地域から、シロバナルーピンは北アフリカ、ナイル川流域、西アジアへ広がり、その後さらに他の地域にも伝播した。

Lupinus albus は、マメ科 Fabaceae の Lupinus 属に属する。

一年生の直立性草本植物である。

草丈は通常およそ80~150 cmで、品種や栽培条件によって異なる。

茎は太く、よく分枝する。

葉は掌状複葉で、通常5~9枚の小葉が一点から放射状に広がる。

花序は茎の先端につく総状花序である。

花の色には主に次のようなものがある。

白色
白みを帯びた淡青色
淡青色
場合によっては淡いピンク色または青みを帯びた色

果実は細長い莢である。

通常、1莢あたりおよそ3~7個の種子を含む。

成熟種子は大粒で、長さは多くの場合およそ8~14 mmである。

形は通常次のようなタイプがある。

丸みのある形
丸みを帯びた四角形
やや扁平な形

クラスター根

シロバナルーピンは、cluster roots、または proteoid roots と呼ばれる特殊な根を形成することで知られている。

土壌中のリンが不足すると、短い側根が密集した構造を形成し、根圏へ有機酸やその他の化合物を放出する。

これによって、土壌中の溶けにくいリン化合物を、植物がより利用しやすい形へ変えることができる。

この特性から、L. albus はリンの利用可能性が低い土壌における植物栄養を研究する重要なモデル作物となっている。

Lupinus albus だけを対象とした、統一的で信頼性の高い世界生産統計は存在しない。

FAOSTAT や多くのヨーロッパの統計データベースでは、Lupinus 属の複数種を一つのカテゴリーにまとめて集計していることが多い。

そのため、国別の生産量を比較する際には特に注意が必要である。

例えば、オーストラリアは農作物としてのルーピンの世界的な主要生産国の一つである。しかし、同国で生産されるルーピンの大部分は、シロバナルーピン L. albus ではなく、ホソバルーピン Lupinus angustifolius である。

したがって、オーストラリアのルーピン生産統計を、そのままシロバナルーピンの生産量として扱うことはできない。

シロバナルーピンは、主に次の国や地域で栽培されている。

イタリア
ギリシャ
スペイン
ポルトガル
フランス
ドイツ
ポーランド
トルコ
エジプト
エチオピア
その他の地中海地域、ヨーロッパ、北東アフリカの一部

地中海地域では、伝統的に食用作物としてだけでなく、飼料作物や緑肥としても利用されてきた。

ポルトガル

ポルトガルでは、tremoço は伝統的な食品である。

苦味を除いて塩味を付けた種子は、特にビールとともに食べるスナックとして広く親しまれている。

ポルトガルの公的な伝統食品資料では、tremoço は Lupinus albus の種子として記載されている。

エチオピア

エチオピア北西部では、シロバナルーピンは gibto として知られている。

この地域には、伝統的な高アルカロイド型の landrace が現在も残っている。

種子は長時間の処理によって苦味を除いた後、スナックとして食べられるほか、地域のソースや一部の伝統的な飲料にも利用される。

成熟したシロバナルーピンの種子は、多くの一般的な穀粒豆類よりも明らかに大粒である。

典型的な長さはおよそ8~14 mmである。

形には次のようなものがある。

丸みのある形
幅広い楕円形
丸みを帯びた四角形
やや扁平な形

種皮は通常なめらかで、光沢は弱い。

食用品種では、主に次のような色がみられる。

白色
クリーム色
アイボリー色
淡黄色

一部の landrace や野生型では、より明瞭な斑点や色素沈着がみられることもある。

Bitter forms

伝統的な系統や野生型では、キノリチジンアルカロイドが高濃度で含まれる場合がある。

これらの成分が、強い苦味の主な原因となる。

このような種子は、歴史的に水を使った長時間の脱苦処理を行った後にのみ食用とされてきた。

Sweet forms

現代の sweet white lupin は、遺伝的な選抜によって作られた低アルカロイド系統である。

シロバナルーピンでは、アルカロイド生成を低下させる複数の遺伝子座が知られている。

現在、最も広く利用されているものの一つが pauper と呼ばれる遺伝子座である。

2023年には、この形質の原因となる変異が特定された。この変異によって、キノリチジンアルカロイド生合成経路の初期段階に関わるアシルトランスフェラーゼの機能が損なわれる。

sweet と bitter は別の植物種ではなく、アルカロイド生成能の異なる Lupinus albus の遺伝的タイプである。

適切に処理されたシロバナルーピンは、はっきりとした豆の風味をもちながらも、全体として穏やかな味わいである。

主に次のような特徴がある。

ナッツのような風味
わずかな土のようなニュアンス
ほどよい甘味
しっかりした豆の香り

アルカロイドが十分に除去されていれば、強い苦味は残らない。

調理済みの種子に明瞭な強い苦味が残っている場合は、キノリチジンアルカロイドが十分に除去されていない可能性を示す警告サインとなる。

加熱後のシロバナルーピンは、豆類としてはやや独特な食感をもつ。

種子は通常、次のような特徴がある。

しっかりしている
弾力がある
わずかに歯ごたえがある
ヒヨコマメや一般的なインゲンマメより粉質感が少ない

加熱後も、比較的弾力のある構造を保ちやすい。

そのため、十分に脱苦処理した丸粒の種子は、そのままスナックとして食べるのに適している。

また、粉砕すると、たんぱく質を豊富に含み、食品加工上の機能性にも優れたルーピン粉となる。

シロバナルーピンは、特に地中海地域と北アフリカで強い食文化的伝統をもつ。

Lupini

イタリアでは、調理した種子は lupini と呼ばれる。

伝統的には、次のような工程で準備する。

浸水させる
ゆでる
苦味を除く
塩水に漬けて保存する

完成した lupini は、オリーブ、塩味のナッツ、漬物などに近い役割をもつスナックとして食べられる。

特にワインやビールと一緒に食べることが多い。

Tremoços

ポルトガルでは、シロバナルーピンは tremoço、複数形では tremoços と呼ばれる。

塩味を付けた脱苦済みの種子は、バーや cervejarias で定番のスナックとなっている。

ポルトガルには、tremoços を「貧しい人々のシーフード」と呼ぶ民間表現も存在する。

Altramuces

スペインでは、ルーピンは altramuz、複数形では altramuces と呼ばれる。

調理済みの種子は塩水漬けで販売され、スナックとして食べられる。

Turmus / Termis

エジプトやその他のアラブ地域では、調理した種子は turmus、termis、またはそれに近い地域名で知られている。

伝統的には長時間かけて苦味を除いた後、塩味を付けて食べる。

レモン、香辛料、その他の調味料を加えることもある。

エジプトでは、伝統的な屋台のスナックとしても知られている。

Gibto

エチオピア北西部では、地域の bitter white lupin は gibto と呼ばれる。

伝統的に焙煎した後、数日間にわたって水にさらして苦味を除き、スナックとして食べる。

処理済みの種子を粉砕し、地域の粉製品や shiro のようなソースに利用することもある。

ルーピン粉と現代的な食品

低アルカロイド型のシロバナルーピンは、近年さまざまな加工食品の原料として利用が広がっている。

主な用途には次のようなものがある。

ルーピン粉
パン
ビスケット
焼き菓子
パスタ類
たんぱく質濃縮物
植物性飲料
肉代替食品
その他の高たんぱく食品

高いたんぱく質含有量に加え、乳化性、起泡性、ゲル形成性などの機能をもつため、食品産業にとって有用な原料となっている。

シロバナルーピンの下ごしらえ方法は、手元の種子がどのタイプであるかによって大きく異なる。

この違いは、通常の加熱時間よりもはるかに重要である。

塩水漬けの lupini / tremoços

瓶、袋、または塩水入りで市販されている加工済みの種子は、すでに次の処理を受けている。

加熱処理
脱苦処理
アルカロイド含有量の管理

これらは、製品表示に従ってそのまま食べられるように加工されている。

Sweet white lupin

現代の低アルカロイド品種で、乾燥種子に次のような表示が明確にある場合、

sweet lupin
low-alkaloid lupin
または、debittering を必要としない食用品種であることが明記されている場合

伝統的な数日間にわたるアルカロイドの溶出処理は必要ない。

その製品の表示に従い、一般的な穀粒豆類と同様に調理することができる。

浸水させることで、種子が均一にやわらかくなりやすくなり、加熱時間も短縮できる。

家庭での一般的な方法は次のとおりである。

十分に洗う
8~12時間程度浸水させる
浸水した水を捨てる
再度洗う
新しい水で完全にやわらかくなるまで加熱する

正確な加熱時間は、品種、種子の大きさ、保存期間によって異なる。

Bitter white lupin

伝統的な bitter タイプでは、通常の煮沸だけでは十分ではない。

キノリチジンアルカロイドは水に溶けやすいため、伝統的な処理方法では次の工程を組み合わせる。

浸水
煮沸
水を捨てる
繰り返し洗浄する
長時間水にさらす

具体的な方法は地域によって異なり、数日間を要する場合がある。

公表されている家庭向けの方法には、例えば次のような工程がみられる。

約1日浸水させる
煮沸する
その後、頻繁に水を交換しながら約3~7日間水にさらす

伝統的な方法によっては、さらに長期間処理する場合もある。

L. albus では、煮沸とその後の長時間にわたる水への浸漬を組み合わせることで、アルカロイドの大部分を除去できることが実験的に示されている。

ただし、bitter white lupin の初期アルカロイド含有量は、遺伝型によって数十倍から数百倍もの差がある。

そのため、品種や由来が不明な種子すべてに対して安全を保証できる、一定の浸水時間や水交換回数を設定することはできない。

実用上の安全ルール

乾燥種子について、

品種が明記されていない
sweet / low-alkaloid と表示されていない
すでに debittered 済みの食品として販売されていない

という場合は、通常の浸水と煮沸だけで十分に無毒化できると考えるべきではない。

家庭で使用する場合は、工業的に脱苦処理された lupini か、低アルカロイドであることが明確に表示された食用 sweet 品種を選ぶほうが安全である。

シロバナルーピンは、非常に高いたんぱく質含有量を特徴とする。

栄養成分は、品種、栽培環境、分析方法によって大きく異なる。

近年のレビューでは、Lupinus albus の乾燥種子について、おおよそ次の値が報告されている。

たんぱく質: 乾物中38~44%
脂質: 約9~13%

研究によっては、たんぱく質含有量がこの範囲を超える場合もある。

乾燥種子は食物繊維も多く含む一方、でんぷん含有量は非常に少ない。

食用品種の L. albus を調べたある研究では、総食物繊維は乾物100 gあたり約34~39 gであった。

多くの穀粒豆類とは異なり、シロバナルーピンでは炭水化物の主要部分をでんぷんが占めない。

主な炭水化物成分には次のようなものがある。

細胞壁多糖類
食物繊維
ショ糖
ラフィノース
スタキオース
その他のオリゴ糖

調理済み種子

ポルトガルの食品成分データベース PortFIR によると、食塩を加えていない調理済みシロバナルーピン100 gあたりには、おおよそ次の成分が含まれる。

たんぱく質: 16 g
脂質: 2.4 g
炭水化物: 7.2 g
食物繊維: 4.8 g
水分: 68.6 g

乾燥種子と調理済み種子の成分値が大きく異なる主な理由は、調理中に多量の水を吸収するためである。

ルーピンのたんぱく質はリシンを比較的多く含む一方、他の多くの豆類と同様に、含硫アミノ酸、特にメチオニンとシステインは比較的少ない。

キノリチジンアルカロイド

シロバナルーピンに特有の主な安全上の問題は、キノリチジンアルカロイド、QA に関係する。

Lupinus albus では、通常 lupanine が主要なアルカロイドである。

そのほか、次のような成分も含まれる。

13-hydroxylupanine
multiflorine
albine
angustifoline
その他の関連アルカロイド

それぞれの含有割合は、遺伝型によって大きく異なる。

367系統のシロバナルーピンを調べた研究では、総アルカロイド含有量は乾燥種子重量に対しておよそ

0.02~12.73%

という非常に広い範囲を示した。

Lupanine は総アルカロイド量の平均約76%を占めていたが、その割合にも大きな変動がみられた。

したがって、12.73% という値はすべての bitter lupin に一般的な含有量ではなく、大規模な遺伝資源コレクションの中で確認された最大値である。

Sweet lupin

現代の低アルカロイド型では、総アルカロイド含有量が 0.02%未満、すなわちおよそ 200 mg/kg未満 となる場合がある。

200 mg/kg という値は、複数の国や管理制度で基準値または安全性の目安として利用されているが、世界共通の法的上限値ではない。

アルカロイドの作用

高濃度のキノリチジンアルカロイドは、主として神経系に作用する。

中毒症状は、抗コリン作用による症候群に似た状態を示す。

主な症状には次のようなものがある。

口の渇き
瞳孔の拡大
視覚異常
めまい
吐き気
嘔吐
腹痛
頻脈
運動協調障害
意識の混乱

重症の場合には、次のような症状が起こることもある。

けいれん
筋力低下または麻痺
呼吸障害
不整脈

重度の中毒例が報告されており、歴史的な文献には死亡例も記録されている。

21世紀に入ってからも中毒事例は報告されており、特に家庭で bitter lupin の脱苦処理が不十分だった場合や、アルカロイドが溶け出した浸漬液を飲んだ場合に発生している。

Bitter lupin の浸漬に使用した水は飲用してはならない。

苦味を警告サインとして見る場合

明瞭で強い苦味は、アルカロイド含有量が高い可能性を示す重要な警告サインである。

ただし、強い苦味が感じられないことを、安全な濃度であるという分析上の証明として扱うことはできない。

アルカロイドごとに苦味の強さが異なり、初期含有量も種子やロットによって大きく変動する。

そのため、未知のロットについて1粒だけ試食し、それによって脱毒が十分かどうかを判断する方法は信頼できない。

アレルギー

ルーピンは、独立した重要な食品アレルゲンである。

欧州連合では、lupin は食品表示で明確な表示が義務付けられている 14種類の主要アレルゲン の一つに含まれる。

アレルギー反応としては、次のような症状が起こる場合がある。

じんましん
腫れ
消化器症状
呼吸器症状
アナフィラキシー

シロバナルーピンでは、貯蔵たんぱく質である conglutin を含む複数のアレルゲンたんぱく質が確認されている。

特に重要なのが、ルーピンとラッカセイの間にみられる交差感作である。

ラッカセイアレルギーをもつ人の一部では、ルーピンたんぱく質に対する IgE 感作が確認されることがある。

ただし、検査上の交差感作があるからといって、ラッカセイアレルギーをもつすべての人がルーピンに対して実際の臨床症状を示すわけではない。

アレルギーとアルカロイド中毒は、まったく異なる二つのリスク機序である。

シロバナルーピンの乾燥種子は、密閉容器に入れ、乾燥した涼しく暗い場所で保存する。

次のような条件は避ける。

高い湿度
直射日光
高温
害虫
急激な温度変化

家庭では、しっかり密閉できる容器に入れ、涼しく暗い戸棚で保存するのが適している。

丸のままの乾燥種子は、次のような加工品よりも長期間保存しやすい。

砕いた種子
ルーピン粉
粉砕後のたんぱく質製品

粉末は表面積が大きいため、脂質の酸化が進みやすく、品質も低下しやすい。

塩水漬けの調理済み lupini は、製造者の表示に従って保存する。

開封後は、通常冷蔵庫で保存する。

シロバナルーピンは、食品としての安全性を確保する伝統的な方法が、加熱だけでなく、主として水溶性アルカロイドを水中へ溶出させて除去することに基づいている、珍しい穀粒豆類の一つである。

Red kidney bean では主要な毒性成分が高温によって不活化される。一方、bitter white lupin では煮沸だけでは不十分であり、問題の大きな部分は、アルカロイドを水とともに除去することで解決される。

そのため、伝統的な bitter lupin の調理には、歴史的に数時間ではなく数日間を要してきた。

現代の sweet lupin は、アルカロイド生成量が大幅に少ない遺伝型を選抜することで生まれた。シロバナルーピンでは、劣性遺伝子座 pauper が特に重要な役割を果たしている。

sweet lupin という名称は誤解を招きやすい。種子がデザートのように甘くなるという意味ではない。この語は主に、アルカロイド由来の強い苦味が少ないことを表している。

シロバナルーピンは、穀粒豆類としては非常に高いたんぱく質含有量をもち、この点では大豆に近いレベルに達することがある。

ただし、化学組成は大豆とかなり異なる。特に、成熟したシロバナルーピン種子はでんぷん含有量が非常に少なく、非でんぷん性多糖類や食物繊維の割合が高い。

ポルトガルの tremoços はビールを提供するバー文化と非常に強く結び付いており、伝統的には marisco dos pobres、「貧しい人々のシーフード」と呼ばれることもある。

シロバナルーピンは、地中海地域だけでなく、他の地域でも重要な伝統食である。エチオピア北西部では、地域固有の bitter white lupin である gibto が、独自の長時間脱苦法とともに現在まで利用されている。

現代の遺伝学的研究によって、シロバナルーピンが単一の中心地で単純に栽培化されたという従来の整ったモデルは、やや複雑になってきた。2026年の研究では、ギリシャ系とイタリア系の栽培集団が異なる方向で形成され、その後、地中海地域で系統が混ざり合った可能性が示されている。

シロバナルーピンは、非常に特徴的な cluster roots を形成する。リンが不足すると、植物は根系そのものを変化させ、細い根が密集した領域をつくる。そこから周囲の土壌環境を化学的に変化させる物質を放出し、利用しにくいリンを吸収しやすい形にする。

オーストラリアは世界有数のルーピン生産国だが、この事実は植物学的な混同を生みやすい。オーストラリアで主に栽培されているのは、地中海原産の Lupinus albus ではなく、Lupinus angustifolius、いわゆる Australian sweet lupin である。

一方、オーストラリアには小規模ながら sweet albus lupin の産業も存在し、苦味の強い種子の混入が特に管理されている。Bitter 型は sweet 型と交雑する可能性があり、その後代でアルカロイド含有量が高くなる場合がある。

ルーピンには、多くの豆類にはみられない二重の食品安全上の特徴がある。アルカロイドによる化学的毒性は品種や加工方法によって変化する一方、ルーピンアレルギーは、適切に処理された低アルカロイド製品であっても起こりうる。

  1. Royal Botanic Gardens, Kew. Lupinus albus L. Plants of the World Online
  2. 農研機構. マメ科植物「シロバナルーピン」の寒地重粘土地への緑肥作物としての導入
  3. Plant GARDEN. Lupinus albus, シロバナルピナス・シロバナハウチワマメ
  4. Hufnagel B. et al. Pangenome of white lupin provides insights into the diversity of the species
  5. Rychel-Bielska S. et al. Recent Advances in Molecular Tools and Pre-Breeding Activities in White Lupin
  6. Książkiewicz M. et al. Genetic diversity and phylogenetic relationships in white lupin
  7. Kroc M. et al. Quantitative and qualitative analysis of alkaloids composition in the seeds of a white lupin collection
  8. Rychel S., Książkiewicz M. Development of gene-based molecular markers tagging low alkaloid pauper locus in white lupin
  9. Mancinotti D. et al. The causal mutation leading to sweetness in modern white lupin cultivars
  10. EFSA. Scientific opinion on the risks for animal and human health related to quinolizidine alkaloids in lupins and lupin-derived products
  11. Bundesinstitut für Risikobewertung. Alkaloids and allergies: current data on health risks from lupin seeds in food
  12. Bundesinstitut für Risikobewertung. Lupin seeds: Health impairments possible with bitter taste
  13. Schrenk D. et al. / Frontiers in Toxicology. Lupin poisoning: a review
  14. Monteiro M. et al. Lupin (Lupinus albus L.) Seeds: Balancing the Good and the Bad and Addressing Future Challenges
  15. Direção-Geral de Agricultura e Desenvolvimento Rural, Portugal. Produtos Tradicionais Portugueses: Tremoço
  16. European Commission. Food Allergies: allergens requiring mandatory declaration in the EU
  17. EFSA. Scientific Opinion on the evaluation of allergenic foods and food ingredients for labelling purposes
  18. Goggin D. E. et al. Proteomic analysis of lupin seed proteins to identify conglutin beta as an allergen
  19. Department of Primary Industries and Regional Development NSW. Lupini bean: a bitter contamination risk for sweet albus lupins
  20. Department of Primary Industries and Regional Development NSW. Testing albus lupins for bitter seeds
  21. Grains Research and Development Corporation. Australian lupin production and marketing
  22. Akalu Z. K., Chandravanshi B. S. Levels of essential and non-essential elements in raw and processed Lupinus albus cultivated in Ethiopia
  23. Nigussie Z. Contribution of White Lupin for Food Security in North-Western Ethiopia

  24. Brazilian Food Composition Table. Tremoço, cru, Lupinus albus