デジ種ヒヨコマメ / Desi chickpea

🇯🇵 日本語: デジ種ヒヨコマメ
日本での別表記: デジ種
🇬🇧 English: Desi chickpea, Bengal gram
🔬 学名: Cicer arietinum L.
🌿 科名: Fabaceae マメ科
🌍 हिन्दी: देसी चना desi chana, काला चना kala chana
🌍 اردو: کالا چنا kala chana
🌍 বাংলা: দেশি ছোলা deshi chhola, কালো ছোলা kalo chhola
🌍 नेपाली: कालो चना kalo chana

デジ種は、カブリ種と並ぶ栽培ヒヨコマメ Cicer arietinum の二大主要商品タイプの一つである。独立した植物種ではなく、共通する形態的特徴および流通上の特徴をもつ複数の栽培品種や地域系統をまとめた分類である。

デジ種の種子は比較的小さく、角張った形をしており、表面は粗く、厚く着色した種皮をもつのが特徴である。種皮の色は黄褐色、赤褐色、濃褐色から、ほぼ黒色まで幅広い。これに対してカブリ種は、一般により大粒で、淡いベージュ色の種子をもち、表面は比較的滑らかで、種皮もかなり薄い。

デジ種は南アジアで最も重要なヒヨコマメのタイプである。ICRISATや関連研究によると、世界のヒヨコマメ栽培面積のおよそ80~85%をデジ種が占める。インドではその割合はさらに高く、日本豆類協会はインドにおける比率を、デジ種約85%、カブリ種約15%としている。

日本の専門資料では、Desiを「デジ種」、Kabuliを「カブリ種」と表記する。

kala chana は文字どおり「黒いヒヨコマメ」を意味し、南アジアではデジ種のうち、特に濃色の種皮をもつ全粒豆に広く使われる名称である。ただし、デジ種の種皮には褐色、黄色、赤褐色、濃褐色、ほぼ黒色など幅広い色調があるため、kala chanaをデジ種全体の完全な同義語として扱うのは適切ではない。

この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。

栽培ヒヨコマメ Cicer arietinum は、約1万年前に西アジアで栽培化されたと考えられている。直接の野生祖先は Cicer reticulatum とされ、その自然分布域は現在のトルコ南東部に位置するアナトリア地方である。初期の栽培ヒヨコマメに関する考古学的遺物も、主に肥沃な三日月地帯から発見されている。

栽培化された後、ヒヨコマメは西アジアから地中海地域、南アジア、エチオピアなどへ広がった。インド亜大陸にも非常に早い時期に伝わっており、考古学的資料から、少なくとも紀元前2千年紀には現在のインドでヒヨコマメが利用されていたことが確認されている。

デジ種は、現在の二大商品タイプのうち、より古い形態を保持していると考えられている。小粒で着色した種子、厚い種皮などの特徴は、野生祖先の形態により近い。遺伝学的および形態学的研究では、デジ種が栽培ヒヨコマメの祖先的なタイプに近く、大粒で淡色のカブリ種は、すでに栽培化されていたヒヨコマメから後に選抜されて成立したと考えられている。

カブリ種がどこで形成されたかについては長く議論が続いてきた。近年の在来品種のゲノム解析では、カブリ種は西アジアの集団に由来し、特に現在のトルコ周辺で成立した可能性が高いことが示されている。

デジ種は、マメ科 Fabaceae のヒヨコマメ Cicer arietinum に属する一年生草本である。

典型的なデジ種では、花はピンク色や紫色などに着色することが多く、植物体の各部にアントシアニン色素がみられる場合がある。これらの特徴は種皮の着色とも関連しており、白色花をもち、顕著なアントシアニン色素を示さない典型的なカブリ種とは異なる点の一つである。

果実は小型の莢果で、その内部に種子が形成される。本項では、十分に成熟した後に乾燥させたデジ種の種子を対象とする。

デジ種の種子は一般に小粒で、角張った不規則な形をしており、表面には明瞭な粗さやしわがみられる。種皮は比較的厚く、カブリ種と比べて種子全体の重量に占める割合も大きい。

デジ種の1粒あたりの重量は通常およそ0.1~0.3 gの範囲にあるが、品種によって大きさにはかなりの差がある。これに対してカブリ種は一般により大粒で、1粒あたり約0.2~0.6 gに達することがある。

種皮の色は黄褐色、褐色、赤褐色、濃褐色から、ほぼ黒色まで幅広い。そのため、広く使われる kala chana という名称は主に濃色のデジ種を指し、デジ種全体の完全な同義語ではない。

着色した種皮を除くと、内部には黄色い子葉が現れる。この種皮を除去して割ったデジ種が、chana dal として流通する製品である。

全粒のデジ種は、多くの淡色カブリ種と比べて、よりはっきりした土のような風味とナッツのような香ばしさをもつ。

厚い種皮のため、加熱後も全粒の種子は比較的しっかりした食感を保つ。十分に煮ると内部はやわらかく、でんぷん質の食感になるが、豆の形は崩れにくい。

種皮を除去して割ると、食感は大きく変化する。chana dal は全粒のデジ種よりも短時間でやわらかくなり、加熱後は粒感を残しながら、でんぷん質でほくほくした食感になる。

デジ種は、インド、パキスタン、バングラデシュ、ネパールの食文化において特に重要である。全粒のまま使用されるほか、種皮を除去して割ったものや、粉に挽いた形でも広く利用される。

ICRISATでは、デジ種が split dal やヒヨコマメ粉である besan の主要な原料であるとしている。

全粒のデジ種

Kala chana curry は、濃色の全粒デジ種をゆでた後、タマネギ、トマト、各種スパイスとともに調理する料理である。このタイプの料理は、特に北インドやパキスタンで広く食べられている。

Kadala curry は、ケララ州を代表する料理の一つである。全粒の濃色デジ種を、ココナッツやスパイスとともに煮込んで作る。

Sundal は、ゆでた豆類をココナッツ、カレーリーフ、マスタードシードなどで調味する南インドの料理群である。伝統的なバリエーションの一つとして、黒色のデジ種を使った sundal がある。

ゆでた kala chana や発芽させた kala chana は、サラダ、chaat、軽食にも利用される。

デジ種の全粒は伝統的に焙煎して食べられる。この製品は bhuna chana と呼ばれ、日常的な軽食として広く親しまれている。

Chana dal

Chana dal は、デジ種の着色した種皮を取り除き、種子を二つに割った製品である。濃色の種皮を除去すると鮮やかな黄色の子葉が現れるため、外観は大粒の黄色いレンズマメに似ているが、植物学的にはヒヨコマメである。

Chana dal は、dal料理、スープ、濃厚なカレー、詰め物、軽食、菓子など、幅広い料理に使用される。

Besan

Besan は、伝統的に種皮を除去したデジ種、または chana dal を粉に挽いて作られるヒヨコマメ粉である。インド亜大陸で最も重要な豆粉の一つに数えられる。

Besan は pakora、bhaji、kadhi、besan ladoo、dhokla、cheela など、多くの甘味料理や塩味料理に使用される。

乾燥した全粒のデジ種は、通常、調理前に冷水へ8~12時間、または一晩浸水させる。浸水によって、その後の加熱時に種子がやわらかくなりやすくなり、水溶性の一部の抗栄養成分を減らす効果もある。

浸水後は水を捨て、豆を洗ってから新しい水で中心部まで十分にやわらかくなるまで加熱する。南アジアでは、全粒の kala chana は厚い種皮のため通常の煮込みでは時間がかかることから、圧力鍋で調理されることも多い。

必要な加熱時間は、品種、収穫後の経過期間、保存状態、使用する調理器具によって異なる。そのため、一定の時間だけを基準にするのではなく、種子の中心部まで完全にやわらかくなっていることを確認することが重要である。

Chana dal は種皮を除去して種子を割ってあるため、全粒のデジ種よりも短時間でやわらかくなる。料理によっては短時間の浸水を行うが、浸水せずにそのまま調理することもできる。

デジ種には多くの栽培品種や地域系統が含まれるため、すべてのデジ種に共通する単一の標準栄養成分値は存在しない。栄養成分は、品種、栽培地域、収穫条件、個々の製品によって異なる。

日本食品標準成分表では、成熟した乾燥ヒヨコマメ Cicer arietinum 100 gあたりの栄養成分を次のように示している。

エネルギー: 336 kcal
たんぱく質: 20.0 g
脂質: 5.2 g
炭水化物: 61.5 g
利用可能炭水化物: 41.3 g
食物繊維: 16.3 g
でんぷん: 35.4 g

これらの数値はヒヨコマメ全体を対象としたものであり、デジ種だけに限定された値ではない。

デジ種は、一般にカブリ種よりも総食物繊維および不溶性食物繊維を多く含む傾向がある。その主な理由は、デジ種の種皮が著しく厚く、種子全体に占める種皮の割合も高いためである。

一方で、デジ種は常にカブリ種よりもたんぱく質含有量が高いとするのは適切ではない。品種ごとの研究結果には差があり、両タイプのたんぱく質含有量の範囲は大きく重なっている。

ヒヨコマメにはこのほか、葉酸、鉄、マグネシウム、カリウム、リン、銅、マンガンなどの栄養成分も含まれる。

乾燥した生のヒヨコマメは、そのまま食用に適した食品ではない。他の豆類と同様に、フィチン酸、プロテアーゼインヒビター、レクチン、タンニンなどの抗栄養成分を含むが、これらの含有量や活性は浸水や加熱によって低下する。

デジ種では、一部の Phaseolus vulgaris にみられるようなフィトヘマグルチニンによる強いリスクは一般に問題となりにくいが、乾燥した全粒豆は中心部まで十分にやわらかくなるまで加熱してから食べる必要がある。

ヒヨコマメは、IgEを介する食物アレルギーを引き起こすことがある。ヒヨコマメアレルギーは特にインドや地中海地域でよく報告されている。また、他の豆類、とくにレンズマメやエンドウとの交差反応性がみられる場合がある。

乾燥したデジ種は、密閉容器に入れ、高湿度、直射日光、害虫、急激な温度変化を避け、乾燥した涼しく暗い場所で保存する。

長期間保存すると、種子は徐々に吸水しにくくなり、浸水や加熱により長い時間を必要とする場合がある。良好な食感を得るためには、収穫や包装から過度に長期間経過していないものを使用することが望ましい。

Chana dal は全粒のデジ種よりも空気に触れる表面積が大きく、さらに粉末状の besan は酸素や湿気の影響を受けやすいため、一般に全粒豆よりも品質が低下しやすい。

デジ種は、栽培ヒヨコマメの祖先的な形態に近いタイプと考えられており、いくつかの形態的特徴では、淡色のカブリ種よりも野生祖先 Cicer reticulatum に近い性質を示す。現代の遺伝学的研究でも、カブリ種はすでに存在していた栽培デジ種の集団から、後に選抜されて形成されたという仮説が支持されている。

ヨーロッパ、北米、日本では、大粒で淡色のカブリ種が「ヒヨコマメ」として最もよく知られている。一方、世界全体の栽培面積では、歴史的にデジ種の割合の方がはるかに大きく、インド亜大陸では現在も主要なヒヨコマメのタイプである。

desi という名称は、南アジアの諸言語で広く使われる「地元の」「自国の」「在来の」といった意味の語に由来する。流通上では Kabuli と対比して用いられることが多い。Kabuli という名称は、歴史的にカブールとの関係や、大粒で淡色のヒヨコマメがインドへ伝わった経路と結び付けられてきた。

Kala chana は外側の種皮が濃色である一方、種皮を取り除くと内部の子葉は鮮やかな黄色をしている。そのため、全粒の kala chana と黄色い chana dal は外見上まったく異なる食品に見えるが、実際には同じデジ種を異なる形に加工したものである。

デジ種からは、全粒の kala chana、種皮を除去して割った chana dal、焙煎した bhuna chana、粉に挽いた besan など、複数の独立した商品カテゴリーが作られる。つまり、一つのヒヨコマメの商品タイプが、南アジアの食文化の中で複数の異なる用途を担っている。

  1. 日本豆類協会. インドの豆類事情に関する調査結果の概要
    日本豆類協会 調査報告書
  2. 日本豆類協会. ヒヨコマメ デジ種とカブリ種
    日本豆類協会 豆類資料
  3. 文部科学省. 日本食品標準成分表 豆類 ひよこまめ 全粒 乾
    文部科学省 食品成分データベース
  4. ICRISAT. Chickpea Overview
    ICRISAT Chickpea Overview
  5. Ahmad F., Gaur P. M., Croser J. S. Chickpea (Cicer arietinum L.)
    ICRISAT Open Access Repository
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    ICRISAT Open Access Repository
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    PubMed Central
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    PubMed Central
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    PubMed Central
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    Frontiers in Nutrition
  11. Beyond hummus: an up-to-date scientific review of chickpeas, health, and environmental impact
    Frontiers in Sustainable Food Systems
  12. Legume Allergens: Pea, Chickpea, Lentil, Lupine and Beyond
    PubMed Central