
🇯🇵 日本語名: クラウダー・ピー / クラウダータイプのササゲ
🇬🇧 英語名: Crowder pea / Crowder / Crowder cowpea
🔬 学名: Vigna unguiculata (L.) Walp.
🌿 科名: マメ科(Fabaceae)
その他の広く使われている名称: crowder、crowder pea、crowder cowpea。より広いアメリカの分類では、southern peas / field peasのグループに含まれる。
この食材が伝統的に重要な位置を占める主な食文化: アメリカ合衆国、特に南部および南東部。ミシシッピ州、アラバマ州、ジョージア州、サウスカロライナ州、ルイジアナ州、フロリダ州、テキサス州、およびその周辺地域の食文化で伝統的に重要な位置を占める。
Crowder peaは、独立した植物種でも単一の特定品種でもなく、Vigna unguiculataに含まれるCowpeaのグループである。
名称は主に、莢の中で種子がどのように並ぶかという特徴に由来している。
Crowderタイプでは、種子が莢の中で非常に密接して発達するため、それぞれの種子の端が隣の種子に押し付けられる。その結果、成熟した種子はやや角張った形、扁平な形、あるいは特徴的な「押しつぶされたような形」になることが多い。
Crowder peaは、種子の色だけで分類することはできない。
たとえば、次のようなタイプが存在する。
- brown crowders
- black crowders
- speckled crowders
- cream crowders
- black-eye crowders
- colored-eye crowders
そのため、Crowder peaは完全に独立した単一の色系統ではなく、Cowpeaのほかの分類と一部重なり合うグループである。
この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。
ほかのCowpeaの分類と一部重なり合うにもかかわらず、Crowder peaはアメリカ南部の食文化の中で、非常に明確で独立した存在として認識されている。
アメリカの農業普及機関では、CrowderをBlack-eyeやCream peaと並ぶ、southern peasの主要な料理用・家庭菜園用グループのひとつとして扱っている。
UF/IFASでは、southern peasを大きく次の3タイプに分けて説明している。
- Crowder
- Cream
- Black-eyed
Crowderは最も風味が強く濃厚で、Cream peasは最も穏やかな味とされ、Black-eyed peasはその中間に位置づけられている。
Crowder peaは、より古いアフリカ起源のCowpeaから発展した、アメリカ独自の文化的・農業的グループである。
Vigna unguiculataはアフリカ原産の植物である。Kewによると、アフリカが本来の分布域であり、Cowpeaはおそらく約5,000~6,000年前に西アフリカで栽培化されたと考えられている。
Cowpeaは植民地時代に北アメリカへ伝わり、特に南部諸州の農業と食文化に深く定着した。
National Park Serviceによると、cowpea、field peas、crowder peasは植民地時代にアフリカからアメリカ南東部へもたらされ、その後、徐々に地域の食文化に欠かせない食材となった。
そのため、Crowder peaの歴史は、アフリカの食文化がアメリカ南部料理の形成に与えた、より大きな影響の歴史の一部でもある。
Crowder peasは、アメリカ南部の家庭菜園と季節の食文化を特に象徴するsouthern peasのひとつである。
Mississippi State Universityでは、crowdersをcreams、blackeyes、pinkeyes、purple hullsなどと並ぶ伝統的なsouthern peasの主要グループとして扱っている。
多くのcultivarは、何十年にもわたって家庭菜園や地域の種子保存文化を通じて受け継がれてきた。
University of Georgiaも、southern peasの栽培をアメリカ南部に長く続く園芸文化のひとつとして位置づけており、Crowderをその主要タイプのひとつとして挙げている。
Crowder peaは単一のcultivarではなく、グループ内に多くの品種が存在する。
Mississippi Silver
最もよく知られたbrown crowderのひとつ。
Mississippi State Universityでは、大粒のbrown crowderとして紹介されている。未熟な種子は緑色で、成熟すると茶色になる。莢は成熟に伴い、緑色から銀色がかった色へ変化し、最終的には黄色になる。
Mississippi Purple
こちらもbrown crowderに分類される。
大粒の種子を持ち、成熟した乾燥種子は茶色になる。莢は淡い緑色から紫色へ変化し、その後、成熟すると茶色になる。
Knuckle Purple Hull / KnuckleHull-VNR
種子が莢の中で密集して発達する、典型的なCrowderタイプのsouthern pea。成熟した莢は紫色を呈する。
USDAは、Crowder特有の種子形状を維持しながら、病害抵抗性を備えた現代的な系統KnuckleHull-VNRを育成した。
Clemson Purple
大粒のCrowderで、アメリカ南部の家庭菜園や商業栽培で長く育てられてきた品種のひとつ。
Calico Crowder
白い種子にワインレッド系の斑点が入る、古いheirloom cultivar。
University of Georgiaでは、生の状態でも乾燥豆としても利用できる伝統品種として紹介されている。
このように、Crowder peaは外観の多様性が非常に大きく、種子の色、模様、莢の色、粒の大きさなどに幅広い違いが見られる。
Crowder peasは、southern peasの中でも特に風味が強いタイプのひとつとされている。
UF/IFASでは、その味をrobust、つまり力強く濃厚な風味として説明している。
Cream peaと比較すると、一般的に次のような傾向がある。
- Crowder:最も風味が強い
- Black-eyed:中間的な風味
- Cream pea:最も穏やかな風味
Crowderは、比較的でんぷん質の強い食感も特徴である。
UF/IFASではstarchy and flavorfulと表現されており、Clemson Universityも、Crowderタイプは加熱すると比較的濃い色の煮汁になりやすいと説明している。
乾燥豆を長時間加熱すると、内部は柔らかくクリーミーになり、豆から溶け出したでんぷんによって周囲の煮汁にも自然なとろみがつく。
加熱後の色
Crowder peaには、茶色、黒色、斑入りなど濃色系のcultivarが多いため、Cream peaや淡色のBlack-eyed peaと比べて、加熱時に煮汁を濃く着色することが多い。
Clemson Universityでは、Crowderを一般にcooks up dark、つまり加熱すると濃い色に仕上がるタイプとして説明している。一方、Cream peasは比較的明るい色に仕上がる。
ただし、これはすべてのCrowderに共通する絶対的な特徴ではない。Crowderグループ内では種皮の色に非常に大きな多様性があるため、加熱後の色も品種によって異なる。
アメリカの食文化では、southern peasは成熟段階によって異なる形で利用される。
収穫段階には、主に次のような違いがある。
- 非常に若い食用の莢
- 種子が十分に発達しているが、まだ乾燥しておらず柔らかいshell peas
- 完全に成熟・乾燥した種子
University of Georgiaによると、southern peasは、種子が十分に形成されているものの、まだ乾燥していないmature-greenの段階で収穫されることが多い。また、長期保存用として、植物上で完全に乾燥するまで成熟させる場合もある。
このカードでは、完全に成熟した乾燥種子のみを扱う。生の豆については別のカードで扱う。
Ewa Oloyinや日本のササゲとは異なり、Crowder peaだけが歴史的に必須とされる、全米共通の代表料理があるわけではない。
アメリカ南部料理では、Crowderは伝統的なfield peasのひとつであり、料理によってはほかのsouthern peasと置き換えて使うこともできる。
ただし、Crowder peaに特に特徴的な調理法はいくつか存在する。
Southern-style Crowder Peas
Southern-style Crowder Peas(サザンスタイル・クラウダー・ピーズ、Southern-style Crowder Peas、Southern-style Stewed Crowder Peas)
Crowder peaを使った最も代表的な調理法のひとつ。
Crowder peasを玉ねぎとともにゆっくり煮込み、伝統的な非菜食の調理では、ham hock、bacon、fatbackなどのsmoked porkを加えることが多い。
その結果、豆の風味が溶け込んだ、濃厚でややとろみのある香り豊かな煮汁ができる。
これは、アメリカ南部でfield peasを家庭料理として調理する典型的な方法のひとつである。
Crowder Peas and Okra
Crowder Peas and Okra(クラウダー・ピーズ・アンド・オクラ、Crowder Peas and Okra、Stewed Crowder Peas with Okra)
Crowder peasを玉ねぎや調味料とともに柔らかくなるまで煮、その後okraを加えて仕上げる料理。
Cowpeaとokraの組み合わせはアメリカ南部料理に特に特徴的であり、この地域の食文化に残るアフリカ由来の食材と調理伝統をよく表している。
Crowder Peas and Okraの伝統的な調理法は、現在も特にLouisianaの豆料理文化の中で受け継がれている。
Crowder peasは、比較的でんぷん質が多く、風味が強いのが特徴である。
弱火でゆっくり煮込むと、次のような変化が起こる。
- 豆の内部が柔らかくクリーミーになる
- 一部のでんぷんが煮汁に溶け出す
- 濃厚で風味豊かなpot liquorができる
- 豆自体の力強い風味が、smoked pork、玉ねぎ、にんにく、唐辛子、okraなどとよく合う
そのため、Crowderは、豆そのものの味を中心に楽しむシンプルなpot dishesに特に適している。
乾燥Crowder peasは、傷んだ豆や異物を取り除き、よく洗う。
事前の浸水は必須ではないが、加熱時間を短縮し、豆をより均一に柔らかくするのに役立つ。
長時間浸水した場合は、浸水に使った水を捨て、新しい水に替えて茹でてもよい。
乾燥種子は、その後、十分に柔らかくなるまで加熱する。
southern-styleの調理では、柔らかくなった後も、玉ねぎやスパイスとともに煮汁の中でゆっくり煮込み、伝統的な非菜食のレシピではsmoked porkを加えることも多い。
Crowderは比較的でんぷん質が多いため、煮込むにつれて煮汁には自然にとろみがつく。
Crowder peaは形態的なグループであり、グループ全体に共通する単一の栄養成分値が存在するわけではない。
USDAでは、blackeyes、crowder、southern peasを含むcommon cowpeasを、ひとつの食品カテゴリーとして扱っている。
乾燥した完熟common cowpeasについて、USDA由来のデータでは100gあたりおおよそ次の値が示されている。
- 336 kcal
- たんぱく質 23.5g
- 炭水化物 約60g
- 食物繊維 10.6g
- 脂質 約1.3g
茹でた後は水分を吸収するため、100gあたりの値は大きく低下し、おおよそ116 kcal、たんぱく質7.7g、食物繊維6.5gとなる。
ただし、これらの数値はUSDAのcommon cowpeasという広いカテゴリーに基づくものであり、すべてのCrowder cultivarにそのまま当てはまる正確な分析値として扱うべきではない。
ほかの成熟した乾燥Cowpeaと同様に、Crowder peasは食べる前に十分に加熱する必要がある。
生の完熟種子には、豆類に特徴的なフィチン酸、タンニン、プロテアーゼ阻害物質、および消化されにくい一部のオリゴ糖が含まれている。
Cowpeaに関する研究では、浸水、そして特に十分な加熱調理によって、これらの成分の一部を大きく減らせることが示されている。一般に、pressure cookingは通常の茹で調理よりも強い低減効果を示すことがある。
乾燥Crowder peasは、生のまま、または加熱が不十分な状態での摂取には適していない。
完全に乾燥したCrowder peasは、密閉容器に入れ、涼しく乾燥した場所で保存する。
主な保存上のリスクは、ほかのCowpeaと同様である。
- 湿気
- 高温
- 害虫
- 不適切な条件で長期間保存した場合に徐々に進行するhard-to-cook defect
アメリカの農業では、southern peasの代表的な害虫のひとつとしてcowpea curculioが知られている。
University of Georgiaによると、収穫後の豆が適切に保存されていない場合、幼虫が収穫済みの種子内部で引き続き被害を与えることがある。
Crowderという名称は、莢の中での種子の並び方をそのまま表している。種子同士の間隔が非常に狭く、互いに押し合うように発達するためである。
そのため、Crowderに特徴的なやや角張った種子形状は、袋詰めや保存の際にできるものではない。莢の中で成熟している段階ですでに形成されており、機械的な損傷によるものでもない。
Crowder peaは、同時にbrown crowder、black-eye crowder、cream crowder、purple-hull crowderなどに分類されることがある。つまり、アメリカの伝統的なsouthern peasの分類は複数の特徴を組み合わせたものであり、「1品種=1カテゴリー」という単純な体系ではない。
Crowdersは、広く利用されるsouthern peasの主要3グループの中で、一般に最も風味が強いとされる。UF/IFASでは、Crowderを風味の強い側、Cream peasを最も穏やかな側、その中間にBlack-eyed peasを位置づけている。
古いheirloom cultivarと現代品種は、現在も並行して栽培されている。Calico Crowderのような伝統品種とともに、Mississippi Silver、Mississippi Purple、Clemson Purpleなどの大学育成品種や、さらに新しい育種系統も栽培され続けている。
Crowder peasは、アフリカ起源の食材がアメリカ南部料理に深く根付いた例のひとつでもある。現在では地域の伝統食材として認識されているが、その背景には、Cowpeaがアフリカからアメリカ南部へ伝わり、長い時間をかけて地域の農業と食文化の中に定着してきた歴史がある。
Kew Science, Plants of the World Online: Vigna unguiculata
Kew Science: Vigna unguiculata
UF/IFAS Extension: Confusion Over Classification of Southern Peas
UF/IFAS: Southern pea classification
UF/IFAS Gardening Solutions: Southern Peas
UF/IFAS: Southern Peas
Mississippi State University: Where do Southern pea types get their names?
Mississippi State: Southern pea names
PubMed: Effect of soaking, germination, cooking and fermentation on antinutritional factors in cowpeas
PubMed: Cowpea antinutritional factors
