
🇯🇵 日本語: 赤レンズ豆、レッドレンティル
日本での別表記: レッドレンズ豆
🇬🇧 English: Red lentil, Split red lentil
🔬 学名: Lens culinaris Medik.
Kew による現代の分類学的扱い: Vicia lens (L.) Coss. & Germ.
🌿 科名: Fabaceae
🌍 Hindi: मसूर masūr、मसूर दाल masūr dāl
🌍 Urdu: مسور masūr
🌍 Turkish: kırmızı mercimek
Red Lentil は単一の植物学的品種ではなく、単に一般的な brown lentil の皮を除いたものでもない。
これは market class、すなわち商品・育種上の分類群であり、黄橙色、橙色、または橙赤色の子葉をもつことが特徴である。
Red Lentil には、多数の個別栽培品種が含まれる。
主な商品形態:
• 種皮付きの丸ごとのレンズ豆
• 皮を除いた丸ごとの種子
• 皮を除いて分割したレンズ豆
国際市場で最もよく知られているのは、最後の形態である Split Red Lentil。
加工では以下の処理を行う。
• 種皮を除去する
• 着色した子葉を露出させる
• 種子を自然な2つの半分に分割する
この2つの半分が、一般に見慣れた鮮やかなオレンジ色の赤レンズ豆となる。
一部の加工・流通分野では、皮を除いたものの分割していない種子を以下のように呼ぶ。
• football lentils
• red lentil footballs
Red Lentil は、特に以下の地域の料理で重要である。
• インド
• パキスタン
• バングラデシュ
• トルコ
• 中東
• 北アフリカ
この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。
主な英語名称:
• Red lentil
• Split red lentil
流通では、以下の名称も使われる。
• Orange lentil
• Pink lentil
• Pink or red lentil
これらの名称は一部重なるが、厳密な植物学的同義語ではない。
子葉の色は遺伝型によって以下の範囲で変化する。
• 黄色
• 黄橙色
• 橙色
• 橙赤色
そのため、商業上の red という語は、文字通りの鮮紅色より広い商品クラスを示している。
Masoor
南アジアでは、以下の名称が使われる。
• masoor
• masur
これは該当するタイプのレンズ豆を指す。
Masoor dal は、以下の両方を意味することがある。
• 皮を除いて分割したレンズ豆
• それを使って作る料理
dal という語全般と同様に、原料と完成料理の両方に使われる名称である。
Sabut masoor
Sabut masoor は、種皮を残した丸ごとの masoor lentil を意味する。
外観は通常、以下の色をもつ。
• 褐色
• 灰褐色
• 赤褐色
種皮を取り除くと、以下の色の子葉が現れる。
• 橙色
• 赤橙色
そのため、sabut masoor と赤い split masoor dal は、外観が大きく異なっていても、同じ商品タイプに由来する場合がある。
ただし、どの brown lentil でも皮を除けば Red Lentil になるわけではない。
Brown Lentil と Red Lentil は異なる market class である。
日本語名称
日本市場では、以下の名称が使われる。
• 赤レンズ豆
• レッドレンティル
• レッドレンズ豆
公益財団法人 日本豆類協会では、レッドレンティル という名称を使用している。
流通では 赤レンズ豆 という表記が特に一般的である。
日本の販売者は、赤レンズ豆を単に「皮を除いたレンズ豆」と説明することがあるが、国際的な商品分類の観点では簡略化された説明である。
レンズマメは、農耕史上もっとも古い作物の一つである。
栽培化は、南西アジアの肥沃な三日月地帯で進んだ。
初期栽培の時期:
• 約8,000~10,000年前
考古学的・遺伝学的データでは、レンズマメの初期史は現在の以下の地域と関連づけられている。
• トルコ
• シリア
• イラク
• イラン
• ヨルダン
• レバント地方
レンズマメは、初期新石器時代農耕を構成した作物の一つであり、以下とともに栽培されていた。
• 小麦
• 大麦
• エンドウ
• ヒヨコマメ
伝統的な農学上の分類では、栽培レンズマメに最も近い野生祖先として以下が挙げられる。
• Lens culinaris subsp. orientalis
現代の遺伝学的研究では、南西アジア内部における栽培化と拡散の歴史が複雑であったことが示されている。
起源地域から、レンズマメは以下の方向へ広がった。
• 西方へ、地中海地域へ
• ヨーロッパへ
• 東方へ、中央アジアおよび南アジアへ
• その後、世界各地へ
レンズマメは一年生の草本植物である。
植物体:
• 比較的草丈が低い
• よく分枝する
• 細い茎をもつ
葉:
• 複葉
• 偶数羽状複葉
• 通常、先端が巻きひげまたは細い尖端になる
花:
• 小さい
• 蝶形花
• 白色
• 淡青色
• 遺伝型によっては淡いピンク色
果実:小さく平たい豆果
通常、1~2個の種子を含む。
種子は特徴的な両凸形をしており、lens という語自体もこの形に由来する。
カナダの公式分類では、レンズ豆は大きく以下の2クラスに分けられる。
• Lentils, Red
• Lentils, other than Red
この分類は主として以下によって決まる。
• 子葉の色
外側の種皮の色によって決まるわけではない。
そのため、丸ごとの Red Lentil は以下のような種皮色をもつ場合がある。
• 灰色
• 褐色
• 赤褐色
• 緑がかった色
• 斑入り
種皮を除去すると、以下の色の子葉が現れる。
• 橙色
• 橙赤色
• 黄橙色
このため、「赤レンズ豆」と呼ばれる丸ごとの種子が、皮を除く前にはまったく赤く見えないこともある。
Red Lentil market class 単独の完全な世界統計は、レンズ豆全体の統計と比べて公表されることが少ない。
現代の主要なレンズ豆生産国には、以下が含まれる。
• カナダ
• インド
• オーストラリア
• トルコ
特にカナダは、Red Lentil の主要輸出国として重要である。
2025~2026年シーズンのカナダのレンズ豆輸出量は約:
• 250万 t
そのうち Red Lentil は約:
• 160万 t
カナダ産レンズ豆の主な輸出市場:
• インド
• アラブ首長国連邦
• トルコ
したがって、Red Lentil はカナダの豆類輸出における主要な商品形態の一つである。
カナダの主要生産地域:
• サスカチュワン州
南アジア
インドは世界有数のレンズ豆の:
• 生産国
• 輸入国
• 消費国
Masoor は、日常食を支える基本的な豆類の一つである。
また、以下の国々でも重要である。
• バングラデシュ
• パキスタン
• ネパール
トルコ
トルコは Red Lentil の重要な:
• 生産国
• 加工国
• 輸入・再輸出国
• 消費国
Kırmızı mercimek は、トルコの食文化において重要な位置を占めている。
丸ごとの Red Lentil
成熟した丸ごとの種子は、平たくレンズ状の形をしている。
直径は品種によって異なる。
2025年のカナダ産 Red Lentils では、主要な割合が概ね以下の範囲にあった。
• 約4.5~5.5 mm
100粒重の平均は約:
• 3.8 g
種皮の色:
• 褐色
• 灰色
• 赤褐色
• 緑がかった灰色
皮を除いた丸ごとの Red Lentil
種皮を除くと、2枚の子葉が結合したままの丸ごとの種子が見える。
商品名称:
• red lentil football
• dehulled whole red lentil
色:
• 黄橙色
• 橙色
• 赤橙色
Split Red Lentil
さらに分割すると、2枚の平たい半分に分かれる。
形状:
• 半円形
• 平たい
• 薄い
色:
• 鮮やかな橙色
• コーラル色
• 赤橙色
• 黄橙色
小売市場で Red Lentil として最も一般的に販売されているのは、この形態である。
加熱後の色
乾燥状態の鮮やかな色は、加熱後には完全には残らない。
加熱すると、Red Lentil は通常以下の色になる。
• 黄橙色
• 黄金色
• 淡黄色
• 場合によっては淡い褐色
色の変化の程度は、以下によって異なる。
• 品種
• 子葉の元の色
• 加熱時間
• 料理の pH
• その他の材料
子葉の橙赤色には、カロテノイド系色素も関与している。
加熱すると色はかなり淡くなる。
そのため、乾燥状態で鮮やかなオレンジ色をしていても、調理後も同じ色が保たれる製品と考えるべきではない。
Red Lentil は、比較的穏やかな味わいをもつ。
主な特徴:
• ほのかな自然な甘み
• 穏やかな土のようなニュアンス
• わずかなナッツのような風味
• 適度なレンズ豆特有の風味
加熱すると、食感は短時間で以下のように変化する。
• 非常にやわらかい
• クリーミー
• 濃厚
皮を除いて分割した種子は、十分に長く加熱するとほぼ完全に形を失う。
そのため、Split Red Lentil は特に以下に適している。
• dal
• スープ
• ピューレ
• 濃厚なソース
• カレー
• レンズ豆を自然なとろみ付けとして使う料理
一方、以下の用途にはあまり向かない。
• 冷たいサラダ
• 形を残す付け合わせ
• 一粒ずつ形を保つ必要がある料理
Masoor dal
南アジアを代表する Red Lentil 料理の一つ。
皮を除いたレンズ豆をやわらかく煮、ターメリック、クミン、コリアンダー、しょうが、にんにく、chili、トマト、玉ねぎなどで調味する。
仕上げに tadka / tarka / chaunk と呼ばれる熱い香味油を加えることが多い。ghee、油、クミン、マスタードシード、にんにく、乾燥 chili、asafoetida、その他のスパイスなどが使われる。
Dal tadka
Red Lentil は dal tadka にも使われるが、この料理は masoor 専用ではない。
地域やレシピによって toor dal、moong dal、chana dal、masoor dal、複数の豆類のミックス が使われる。
そのため、このカードでは masoor dal の方が Red Lentil に特有の例として適切である。
Mercimek çorbası
最もよく知られたトルコのスープの一つで、現代の代表的なレシピでは kırmızı mercimek がよく使われる。
玉ねぎ、にんじん、トマトペースト、バターまたは植物油、赤唐辛子、クミンなどを加えることがある。
完成したスープは 濃厚で、なめらかで、クリーミー な食感になり、レモンやパンとともに提供されることが多い。
日本豆類協会も mercimek çorbası を、レッドレンティルを使う代表的なトルコ料理の一つとして紹介している。
Mercimek köftesi
赤レンズ豆、細粒 bulgur、玉ねぎ、トマトまたは唐辛子ペースト、ハーブ、スパイスから作るトルコの冷製料理。
レンズ豆を完全にやわらかく煮、残った水分を吸収する bulgur と混ぜ、冷ましてから手で成形する。
トルコ各地に広く存在し、公式に記録された地域版も Gaziantep、Kilis、Osmaniye、Diyarbakır などにある。
そのため、mercimek köftesi を Adana だけの料理として扱うのは正確ではない。
エジプトの lentil soup
エジプトでは、濃厚なレンズ豆スープが冬や日常の料理として親しまれている。
赤または黄色レンズ豆、玉ねぎ、にんじん、クミン、レモンなどを使い、加熱後になめらかになるまで撹拌することが多い。
Koshari と混同しない
Red Lentil は、伝統的なエジプトの koshari に特徴的なレンズ豆ではない。
Koshari では、加熱後も形を保つレンズ豆が必要である。
現在の UNESCO の資料では 黒レンズ豆 の使用が記載され、一般的なエジプトのレシピでは brown lentil も広く使われる。
Red split lentil は長時間加熱すると崩れるため、koshari 特有の食感を作るのには適さない。
Split Red Lentil
事前の浸水は不要。
基本的な手順:必要に応じて選別し、よく洗い、新しい水を加えて沸騰させ、中程度の沸騰で好みの状態まで煮る。
加熱時間の目安:
• やわらかく仕上げる場合:10~15分
• ほぼ完全に煮崩す場合:15~20分
Pulse Canada の標準化試験では、事前浸水なしの Split Red Lentil は約 12分 で調理可能な状態になった。成熟乾燥豆類の中でも、特に短時間で調理できる形態の一つである。
少し食感を残す場合
完全になめらかな状態にしたくない場合は、8~10分程度から状態を確認し、煮すぎず、強く混ぜすぎない。
ただし、短時間の加熱でも Split Red Lentil は、丸ごとの green lentil、brown lentil、Puy lentil より形を保ちにくい。
スープや dal 用
濃厚でクリーミーな仕上がりにする場合は、やや長めに加熱し、ときどき混ぜる。
ブレンダーは通常不要で、子葉が崩れるにつれてレンズ豆自体が自然に液体をとろりとさせる。
USDA FoodData Central の Lentils, pink or red, raw のデータによると、乾燥した生の製品100 gあたりのおおよその栄養価は以下の通り。
• エネルギー:358 kcal
• たんぱく質:23.9 g
• 脂質:2.17 g
• 炭水化物:63.1 g
• 食物繊維:10.8 g
• でんぷん:47.6 g
• 水分:7.82 g
ミネラル:カリウム 668 mg、カルシウム 48 mg、マグネシウム 59 mg、リン 294 mg、鉄 7.4 mg、亜鉛 3.6 mg
葉酸:204 μg
数値は乾燥した生の製品100 gあたりの値であり、実際の品種や収穫年によって大きく変動する。
例えば、2025年収穫のカナダ西部産 Red Lentil の分析では、たんぱく質含有量は乾物ベースで平均約 27% だった。
種皮を除去すると食物繊維などの構成比が変わるため、丸ごとの lentil と皮を除いた split lentil の栄養値は完全には一致しない。
他のレンズ豆と同様に、Red Lentil は 植物性たんぱく質、複合炭水化物、食物繊維、鉄、葉酸、カリウム の重要な供給源である。
Red Lentil には、以下に相当するような単一の特異的な食品毒性成分はない。
• red kidney bean の phytohaemagglutinin
• ソラマメの vicine・convicine
• Lathyrus sativus の β-ODAP
ただし、生の成熟種子には、豆類に一般的な抗栄養成分が含まれる。主なものは レクチン、トリプシンインヒビター、フィチン酸、タンニン、その他のフェノール性化合物。
加熱調理によって、熱に弱い成分の活性は大きく低下する。EFSA のデータでも、レンズ豆を調理するとレクチンの赤血球凝集活性が大幅に低下することが示されている。
そのため、成熟した乾燥レンズ豆は十分に加熱して食べる必要がある。
Red Lentil では、red kidney bean に必要とされるような長時間の強い煮沸条件は不要で、通常の十分な加熱調理でよい。
Split Red Lentil は、安全上の理由から事前に浸水する必要は通常ない。
乾燥した Red Lentil は、密閉容器に入れ、乾燥した涼しい場所で、直射日光と害虫を避けて保存する。
皮を除いた split 製品は、種皮が残った丸ごとの種子よりも 湿気、酸素、光、周囲のにおい の影響を受けやすい。
長期保存では、色あせ、香りの変化、橙色の子葉の退色 が起こることがある。
鮮やかな色を保つためには、特に 光と高温を避けること が重要である。
調理済みのレンズ豆は、密閉容器に入れて冷蔵保存する。
Red Lentil という名称は、主に種子内部の色を指している。丸ごとの種子は褐色や灰色がかって見えることがあり、種皮を除いて初めて鮮やかなオレンジ色の内部が現れる。そのため、丸ごとの種子の外観だけで Red Lentil を判断すると誤解を招くことがある。
カナダの公式分類では、この問題を実際に種子を割り、子葉の色を確認することで判定している。
商業加工では、同じ Red Lentil から2つの異なる製品が作られる。
• 皮を除いた丸ごとの lentil football
• 皮を除いた Split Red Lentil
カナダ産 Red Lentil の約 90~95% は、食用になる前に種皮が除去される。
乾燥状態の鮮やかなコーラルオレンジ色は、加熱によって大きく変化する。調理後は 黄金色、黄橙色、淡黄色 になるため、完成料理が乾燥品と同じ鮮やかな赤橙色になるとは限らない。
Masoor には宗教・文化上の興味深い背景もある。一部のヴァイシュナヴァ系の食文化では、masoor dal を特定の宗教的供物に使用せず、宗教的戒律を守る一部の期間に食事から除くことがある。
また、masoor の起源を聖なる牛 Kamadhenu の血と結びつける民間伝承も存在する。こうした話は、宗教的フォークロアや特定共同体の伝統として扱うべきであり、ヒンドゥー教全体に共通する規則や、植物の歴史的起源を説明する事実ではない。
Red Lentil は、加工によって豆類製品の外観が大きく変わる好例でもある。
• 丸ごとの種子:褐色の場合がある
• 皮を除くと:鮮やかなオレンジ色
• 加熱後:黄~黄金色
この3つの形態は、すべて同じ Red Lentil market class に由来する場合がある。
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公益財団法人 日本豆類協会. 豆類の栄養・機能性及び利用実態
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