
🇯🇵 日本語: グリーンピース
日本での別表記: グリンピース、実えんどう
🇬🇧 English: Green Pea, Garden Pea, Shelling Pea, English Pea
🔬 学名: Pisum sativum L.
Kew による現代の分類学的扱い: Lathyrus oleraceus Lam.; Pisum sativum L.
🌿 科名: Fabaceae
🌍 Français: petit pois
🌍 हिन्दी: मटर (matar)
グリーンピースは、エンドウの新鮮な未熟種子で、ほぼ十分な大きさまで成長しているが、まだ緑色で、水分が多く、甘みを保っている段階で莢から取り出したもの。
このカードでは、莢から取り出した新鮮な未熟種子のみを扱う。
Garden pea では、この段階になると莢の皮は通常かなり硬くなり、食用にはしない。
これは、以下の形態と区別される。
• snow pea / mangetout:若く平たい莢を食べる
• sugar snap pea:肉厚な莢を、発達した種子ごと食べる
• pea shoots / 豆苗:エンドウの若い芽を食べる
日本の農業資料でも、この違いは特に明確に区別されている。
グリーンピース / 実えんどう は未熟種子を収穫するために栽培され、さやえんどう は若い莢を食べるために栽培される。
完全に成熟して乾燥したエンドウ種子は、別の食品である。成熟乾燥エンドウについては、別カードで扱う。
新鮮なグリーンピースは、特にフランス料理、イギリス料理、日本料理、北インド料理で重要であり、ヨーロッパやアジア全域でも広く利用されている。
この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。
Green pea
未熟な緑色種子を指す一般的な英語名称。
Garden pea / Shelling pea / English pea
Pisum sativum のうち、調理前に食用にしない莢から種子を取り出して利用するタイプ。
University of Minnesota も、shelling pea / garden pea / English pea を、莢ごと食べる snow peas や sugar snap peas と明確に区別している。
Petit pois
フランス語では petits pois が、新鮮な green pea を指す一般的な名称。
英語圏の流通用語では petit pois は通常、特に小さく、やわらかな緑色種子をつける品種を指す。
これは独立した植物種ではなく、Pisum sativum var. saccharatum でもない。
var. saccharatum は歴史的に可食莢タイプと関連づけられてきたのに対し、petit pois はあくまで小粒の shelling pea を指す。
RHS は petit pois varieties を、非常に小さく甘みのある種子をもつ品種として説明しているが、同時に、小粒であること自体が必ずしも甘さややわらかさを保証するわけではないとしている。
Field pea
主に完全に成熟させ、乾燥穀粒として収穫するためのエンドウ。
Fresh green pea には含まれない。
Marrowfat pea
植物上で完全に成熟・乾燥させる大粒タイプのエンドウ。
通常は浸水してから茹でて利用する。
イギリスの mushy peas は伝統的にこの marrowfat peas を原料とするため、fresh green pea を使った料理には分類されない。
エンドウは、新石器時代の中東で最も古くから栽培された作物の一つである。
考古学的資料から、肥沃な三日月地帯では約1万年前にはすでにエンドウが栽培されていたことが示されている。
初期の主要な栽培地域は、現在の、
• トルコ
• シリア
• レバント
• イラン西部
にあたる地域に存在した。
遺伝学的研究では、栽培エンドウが P. sativum subsp. elatius 複合群の野生個体群に由来することが支持されており、属内では少なくとも複数の栽培化過程があった可能性も示されている。
当初、エンドウは主に長期保存可能な成熟乾燥種子を得るために栽培されていた。
現代の新鮮で甘い green pea の野菜利用は、かなり後になって、未熟種子が、
• より大きい
• より甘い
• デンプン質が少ない
• やわらかさを長く保つ
品種を選抜することで発達した。
現代の分類学
Pisum sativum L. という名称は、現在も農業、食品、遺伝学の文献で事実上の標準名として広く使われている。
一方、Kew Plants of the World Online の最新分類では、Pisum sativum L. は以下の名称のシノニムとして扱われる。
Lathyrus oleraceus Lam.
つまり、Kew の現行分類では、伝統的な Pisum 属は Lathyrus に含められている。
ただし、料理・農業上の識別では、Pisum sativum L. が現在も最も一般的に使用される名称である。
生活型:一年生草本植物
生育型:つる性または半つる性
染色体数:2n = 14
受粉様式:主に自家受粉
茎は細い。
葉は複葉で、先端に巻きひげをもつ。
花は品種によって、
• 白色
• 淡いピンク色
• 赤みを帯びた色
• 紫色
などがある。
莢は細長い。
Shelling peas では、莢の内側によく発達した羊皮層が形成されるため、種子が十分に発達すると、莢は通常食用に適さなくなる。
1つの莢には、複数の丸い種子が入る。
新鮮な収穫段階
Green pea は、莢が十分に膨らんだ段階で収穫するが、種子はまだ、
• 鮮やかな緑色を保っている
• 簡単につぶせる
• 種皮が薄い
• 明確な甘みがある
• まだ粉質になっていない
状態である。
University of Minnesota は、shelling peas を種子がほぼ完全な大きさに達しながら、まだ甘く、やわらかく、デンプン質になっていない段階で収穫することを勧めている。
過熟になると、わずか数日で品質が急速に低下する。
主なタイプ
Smooth-seeded peas
成熟種子の表面が滑らかなタイプ。
一般的に、
• 耐寒性が比較的高い
• 早まきに適する
• デンプン含量が比較的高い
Wrinkled-seeded peas
成熟乾燥種子の表面がしわ状になるタイプ。
このタイプは新鮮な段階で糖含量が高いことが多く、garden peas として広く利用される。
RHS も、wrinkled varieties は一般により甘い風味をもつとしている。
Petit pois types
非常に小粒の野菜用品種。
以下の特徴で評価される。
• やわらかさ
• 薄い種皮
• 甘みのある風味
うすいえんどう|Usui Endō
特に関西と和歌山で重要な、日本の代表的な 実えんどう。
特徴:
• 大きく淡緑色の種子
• 比較的薄い種皮
• やわらかく、ほくほくした食感
• はっきりした甘み
単に green pea 全般の別名ではなく、独自の日本の品種伝統をもつ。
和歌山県も、うすいえんどうを独立した 実えんどう のタイプとして扱い、一般的な グリーンピース との違いを明記している。
若い新鮮な green pea は、
• はっきりした自然な甘み
• 青々しい新鮮な香り
• 軽いナッツ風味
• ごく弱い粉質感
をもつ。
食感:
• 水分が多い
• やわらかい
• 生ではわずかに歯切れがある
• 短時間茹でるとクリーミーでやわらかくなる
成熟が進むにつれて、
• デンプン含量が増える
• 甘みが減る
• 種皮が硬くなる
• 種子が粉質になる
成熟しすぎると、fresh green pea 特有の性質が失われ、徐々に穀粒用のエンドウに近づいていく。
日本
新鮮な グリーンピース の主な旬は、3月~6月。
Kikkoman も、この期間を主な旬としている。
関西では、春の うすいえんどう が特に重要である。
ALIC は、green pea は旬の新鮮品が特に高く評価される一方、工業生産された収穫物の多くは通常、冷凍や缶詰加工に回されるとしている。
インド
北インドでは、新鮮な matar は代表的な冬野菜である。
平地では garden pea の播種は通常10月~11月に行われ、早生品種ではおよそ50日後から収穫が始まる。
新鮮な matar は、特に冬から早春に市場へ広く出回る。
新鮮な green pea は、
• 少量を生で食べる
• ブランチングする
• 茹でる
• 蒸す
• 煮込む
• ご飯料理に使う
• スープに使う
• curry に使う
• 詰め物に使う
• サラダに使う
• ピューレにする
Fresh green pea の重要な特徴は、調理時間が短いこと。
以下は不要である。
• 浸水
• 長時間の茹で調理
• 事前の水戻し
豆ご飯|Mame Gohan、日本
新鮮な green pea を使う、日本を代表する季節料理の一つ。
豆は調理直前に莢から取り出し、日本米と一緒に炊く。
基本的な材料:
• 米
• 新鮮な green pea
• 塩
• 酒
Kikkoman は、豆を莢付きで購入し、調理直前にむくことを勧めている。その方が、やわらかく香りよく仕上がるためである。
関西では、特に うすいえんどう を使う mame gohan が伝統的。
Wakayama は、豆ご飯を地元の Usui Endō の古くからある代表的な食べ方の一つとして紹介している。
Petits Pois à la Française|フランス
若い fresh green pea を使う、フランスの古典的料理。
伝統的な基本材料:
• petits pois frais
• バター
• 若い白玉ねぎ
• レタス
• 生のハーブ
Académie du Goût は、petits pois à la française を、green pea をレタスの芯、小さな白玉ねぎ、チャービル、バターとともに調理する伝統料理として紹介している。
豆は、
• やわらかい
• 甘い
• 鮮やかな風味を保つ
ことが重要。
この料理は、若く新鮮な petits pois の品質そのものが中心となる。
Matar Paneer|北インド
Green peas を使う、最もよく知られた北インド料理の一つ。
主な材料:
• green matar
• paneer
• 玉ねぎ
• トマト
• しょうが
• にんにく
• cumin
• coriander
• garam masala などのスパイス
NDTV は matar paneer を、paneer と莢から出した green pea をトマトベースのソースで調理する日常的な北インド料理として紹介している。
現代では冷凍 green pea も広く使われるが、北インドで fresh matar の伝統的な旬は冬。
Green Pea Samosa|北インド
北インド、特に Punjab のじゃがいも入り samosa では、具に green matar を加えることが多い。
代表的な具:
• じゃがいも
• green peas
• しょうが
• 青唐辛子
• cumin
• coriander
• amchur または anardana
• その他のスパイス
冬の fresh green pea は、はっきりした甘みがあるため、この具によく合う。
Matar ka Nimona|Uttar Pradesh
Fresh green pea を使う伝統的な冬料理。
Green pea は、
• 一部を粗くつぶす
• ghee で炒める、または煮込む
• トマト、スパイス、香味素材と合わせる
ことで、濃厚な緑色の curry に仕上げる。
特に Uttar Pradesh とその周辺地域に結びつき、fresh matar が出回る冬に伝統的に作られる。
Mushy Peas|重要な区別
イギリスの mushy peas は、このカードには含まれない。
伝統的な原料は、
成熟乾燥 marrowfat pea
である。
豆は、
• 植物上で完全に成熟する
• 乾燥させる
• その後、しばしば bicarbonate of soda を加えて長時間浸水する
• 濃厚なピューレ状になるまで長く煮る
Great British Chefs でも、dried marrowfat peas を長時間浸水してから使用する。
したがって、
fresh green peas ≠ mushy peas の原料。
下ごしらえ
新鮮な莢は調理直前に開く。
Green pea は、
• 莢から取り出す
• 選別する
• さっと洗う
Shelling pea の莢は通常、食用にせず捨てる。
家庭で新鮮な green pea を扱う場合は、できるだけ最後まで莢に入れたままにする方がよい。莢は種子を、
• 乾燥
• 香りの損失
• 急速な品質低下
から守る。
フランスのプロ向け資料でも、petits pois は調理直前に莢から出すことが推奨されている。
調理
茹で方
非常に若い fresh green pea は、短時間の加熱で十分。
通常、沸騰した湯で2~5分ほど加熱すると、やわらかさを得ながら、鮮やかな色と甘みを保つことができる。
正確な時間は、
• 品種
• 大きさ
• 成熟度
によって異なる。
ブランチング
サラダや付け合わせに使う場合は、
• 短時間茹でる
• すぐに氷水で冷やす
ことで、緑色を保ち、余熱による軟化を止めることができる。
煮込み
petits pois à la française やインドの curry では、green pea を液体やソースの中でやや長めに調理することがある。
Fresh matar は、じゃがいも、肉、多くの乾燥豆類よりはるかに早く火が通るため、通常は調理の後半に加える。
日本食品標準成分表には、以下の独立項目が掲載されている。
グリンピース/生
新鮮な莢むき種子100 gあたり:
エネルギー:76 kcal
水分:76.5 g
たんぱく質:6.9 g
脂質:0.4 g
炭水化物:15.3 g
食物繊維:7.7 g
カリウム:340 mg
カルシウム:23 mg
マグネシウム:37 mg
リン:120 mg
鉄:1.7 mg
亜鉛:1.2 mg
β-カロテン:410 μg
ビタミンB1:0.39 mg
ビタミンB2:0.16 mg
葉酸:76 μg
ビタミンC:19 mg
ビタミンK:27 μg
これらの数値は、新鮮な未熟種子に対するものであり、莢や成熟乾燥エンドウの成分値ではない。
Green pea には、生の kidney bean にみられる高濃度の phytohaemagglutinin に相当する特有の毒性リスクはない。
非常に若い fresh green pea は、伝統的に莢から出してそのまま生で味見したり食べたりすることがある。
ただし、Pisum sativum に抗栄養成分がまったく含まれないというわけではない。
エンドウには、
• 固有のレクチン
• プロテアーゼ阻害因子
• フィチン酸塩
• その他の天然成分
が含まれる。
2026年の EFSA 評価では、生のエンドウ種子に pea lectin 活性が認められ、加熱後には約97%低下することが示されている。
そのため、若い fresh green pea は少量であれば伝統的に生食されるが、日常的な摂取や大量に食べる場合は加熱調理が望ましい。
Green pea には、一部の乾燥 Phaseolus vulgaris に必要なような長時間の強い煮沸処理は必要ない。
Green peas は、収穫後に品質が非常に早く低下する食品である。
過熟や保存中には、
• 甘みが減る
• デンプン質が増える
• 種皮が厚くなる
• 食感が粉質になる
University of Georgia は、高温条件では garden pea の糖が急速にデンプンへ変化するため、収穫後すぐに冷却する必要があるとしている。
最も望ましい扱い方:
• 莢付きで購入する
• 冷蔵保存する
• 調理直前に莢から出す
• 収穫後できるだけ早く調理する
RHS も、garden peas は最大限の甘みを保っているうちに、収穫後できるだけ早く食べることを勧めている。
長期保存する場合は、
• 莢から出す
• 短時間ブランチングする
• すばやく冷却する
• 冷凍する
Green peas では特に冷凍保存が重要で、旬の短い食品の急速な品質低下を抑える方法として広く利用されている。
1株の Pisum sativum でも、品種や収穫段階によってまったく異なる食品になる。
未熟種子は green peas、若い特殊な莢は mangetout や sugar snap peas、若芽は pea shoots、そして完全に成熟した種子は dry peas になる。
日本では green pea は、独立した野菜品目として正式に扱われている。MAFF は2013年以降、グリーンピースを さやえんどう とは別に統計上集計している。
実えんどう は文字どおり、種子を食べるためのエンドウを意味する。この名称は、莢を食べる さやえんどう との違いを非常に分かりやすく示している。
うすいえんどう は、日本を代表する地域的な fresh shelling pea の一つ。関西では春の季節食品として親しまれ、豆ご飯が最も代表的な調理法の一つである。
Petit pois は独立した植物種でも sugar pea でもない。主に小粒の野菜用 garden pea を指し、フランス語の petits pois 自体は green pea の一般名称である。
最も小さい粒が必ず最も甘いわけではない。 甘さは粒の大きさだけでなく、品種と成熟段階に大きく左右される。
Mushy peas は緑色だが、fresh green pea ではない。原料は完全に成熟・乾燥した marrowfat peaで、これを再び浸水し、やわらかく煮崩して作る。
Green pea は、遺伝学誕生の主役の一つでもある。19世紀、Gregor Mendel は Pisum sativum を用いて、種子の形や色、花色、莢の形などの対立形質の遺伝を研究した。
収穫後、甘みは文字どおり失われ始める。 成熟や保存が進むにつれて糖がデンプンへ変化するため、収穫直後の garden pea は、過熟したものや長く保存したものより明らかに甘い。
Kew Science — Plants of the World Online: Pisum sativum L.
Kew Science — Plants of the World Online: Lathyrus oleraceus Lam.
Molecular Evidence for Two Domestication Events in the Pea Crop
The Genetic Architecture of Flowering Time Changes in Pea from Wild to Crop
University of Minnesota Extension — Growing Peas in Home Gardens
University of Georgia Extension — English / Garden Peas
Penn State Extension — Preserving Peas
Académie du Goût — Petits Pois à la Française
National Horticulture Board, India — Peas: Planting
National Horticulture Board, India — Peas: Harvesting
NDTV Food — Matar Recipes and Winter Green Peas
Dassana’s Veg Recipes — Punjabi Samosa with Green Peas
Great British Chefs — Fish, Chips and Mushy Peas with Marrowfat Peas
Great British Chefs — Beer-Battered Fish and Chips with Dried Marrowfat Peas
EFSA — Risks for Human Health Related to the Presence of Plant Lectins in Food
