ササゲ (生) / Cowpea (fresh)

🇯🇵 日本語: ササゲ(未成熟)
日本での別表記: 大角豆、豇豆、未成熟ささげ
🇬🇧 English: Cowpea, Fresh Cowpea, Southern Pea, Field Pea
🔬 学名: Vigna unguiculata (L.) Walp.
Kew による現代の分類学的扱い:  Vigna unguiculata (L.) Walp.
🌿 科名: Fabaceae
🌍 Français: niébé
🌍 Hausa: wake
🌍 Yorùbá: ẹ̀wà
🌍 Kiswahili: kunde

Cowpea は、アフリカ原産の栽培豆類 Vigna unguiculata であり、特に西アフリカ、中央アフリカ、東アフリカ、南部アフリカの食文化、さらに米国南部で重要な位置を占める。
このカードでは、2種類の新鮮な食用形態を扱う。

• 十分に大きく成長しているが、まだやわらかい未熟種子を莢から取り出し、野菜として調理する形態
• 一部の cowpea 系統で、非常に若くやわらかい莢を丸ごと食べる形態

新鮮な食品として最も重要なのは、水分を多く含む未熟種子である。
一般的な cowpea でも若い莢を丸ごと食べる利用は存在するが、新鮮な種子の利用に比べるとはるかに地域限定的である。
完全に成熟した乾燥 Vigna unguiculata 種子は、長期保存可能な別の食品である。成熟乾燥 cowpea については、別のカードで扱う。
Black-eyed pea、crowder pea、cream pea、pinkeye pea などの Southern peas は、いずれも Vigna unguiculata 内の異なる商品タイプ・品種タイプであり、別の植物種ではない。
Yard-long bean も Vigna unguiculata に属するが、長い可食莢を目的に特別に選抜された別の栽培グループであり、別カードで扱う。

この記事は現在、一部未完成のため、内容を随時追加・更新しています。

Cowpea はアフリカ原産である。

Kew は Vigna unguiculata の自然分布域を、カーボベルデから熱帯アフリカを経てアフリカ南部までとしている。栽培型の多様性が最も高い地域は西アフリカである。

Cowpea の栽培化は、主に約5000~6000年前の西アフリカと結びつけられている。

その後、この作物は、
• アフリカ各地
• 地中海地域
• 南アジア・東南アジア
• アメリカ大陸

へ広がった。

アメリカでは、cowpea は特に現在の米国南部に深く定着し、Southern peas と総称される地域的な豆文化の基盤となった。

生活型:一年生草本植物
生育型:叢生型、半匍匐型、またはつる性
染色体数:2n = 22
受粉様式:主に自家受粉

根系はよく発達し、窒素固定根粒を形成できる。

葉は三出複葉。

花は通常、白色、クリーム色、ピンク色、淡紫色、または紫色。

莢は品種による変異が大きく、
• 直線状またはやや湾曲
• 緑色、黄緑色、または紫色
• 上向き、水平、または下向き
• 長さや太さもさまざま

種子も、大きさ、形、色、hilum 周辺の色に大きな違いがある。

主な栽培グループ

Vigna unguiculata には、歴史的にいくつかの栽培グループが区別されてきた。

Unguiculata Group

主要な穀粒用 cowpea。

主に成熟種子を目的に栽培されるが、多くの品種は新鮮な緑色種子の段階でも食用になる。

アフリカの多くの cowpeas と、米国の Southern peas の大部分がこのグループに属する。

Biflora Group

catjang cowpea としても知られる。

主な用途:
• 種子
• 若い緑色莢
• 飼料

特に南アジアと東南アジアで広く栽培される。

Melanophthalmus Group

西アフリカのグループで、白色種子に着色した「eye」をもつタイプが多い。

Black-eyed peas はこうした cowpea の伝統と結びついているが、現代の商業分類では多数の個別品種が存在する。

Sesquipedalis Group

Yard-long bean、asparagus bean。

非常に長くやわらかい莢を目的に育成された特殊な野菜用グループで、このカードでは詳しく扱わない。

新鮮な未熟種子

新鮮な cowpea は、種子が十分に形成された後、完全に乾燥する前に収穫する。

この段階の種子は、
• 水分が多い
• 比較的やわらかい
• 成熟乾燥種子よりはるかに多くの水分を含む
• 事前の浸水を必要としない

色は品種によって異なる。

新鮮な種子には、
• 緑色
• 緑がかったクリーム色
• クリーム色
• 白色
• ピンクがかった色
• 黒、褐色、またはピンク色の eye が形成され始めたもの

などがある。

成熟が進むにつれて、品種特有の色彩はより明瞭になる。

若い莢

一般的な cowpea でも、非常に若い莢は野菜として食べることができる。

収穫するのは、
• 内部の種子がまだ小さい
• 莢壁がやわらかい
• 羊皮層の発達が弱い
• 縦方向の繊維がまだ硬くなっていない

段階である。

PROTA は、アフリカではこの利用法は、成熟種子や未熟種子を食べる利用よりかなり限定的としている。

ベナンでは、若い莢が地域的に野菜として利用される。

ナイジェリアの Benue State では、Eje-O’Ha という伝統的 landrace が知られ、やわらかく筋の少ない莢と、羊皮層の弱い発達を特徴とする。

若い莢を短時間茹でて開き、中の種子を食べるほか、莢壁も食用に利用されることがある。

アジアでは、cowpea の若い莢を野菜として利用する文化がより広く、特に野菜利用に特化した栽培グループで重要である。

新鮮な未熟種子

風味:
• 穏やか
• 新鮮な豆らしい風味
• わずかな甘み
• 土っぽさ
• 場合によっては軽いナッツ風味

乾燥 cowpea と比べると、新鮮な種子は、
• デンプン質感が弱い
• 果肉の水分が多い
• 風味がより穏やか
• 種皮が薄くやわらかい

加熱すると内部はやわらかくクリーミーになるが、丁寧に茹でれば形をよく保つ。

若い莢

風味:
• 穏やか
• 青々しい風味
• わずかな甘み
• 草のような香り

若い莢の食感:
• 水分が多い
• 歯切れがよい
• やわらかい

成熟が進むと莢壁は繊維質になり、野菜としての価値が低下する。

新鮮な未熟種子は、
• 茹でる
• 煮込む
• 濃厚なスープに使う
• 野菜の煮込み料理に使う
• トウモロコシや他の穀類と組み合わせる
• トマトや唐辛子と調理する
• 付け合わせにする
• 肉料理に加える
• 茹でてからサラダに使う

若い莢は、
• 茹でる
• ブランチングする
• 煮込む
• 炒める
• 複数の野菜を使う料理に加える

西アフリカの食文化

Cowpea は、西アフリカにおける最重要の食用作物の一つである。

よく知られる akara と moi-moi は主に成熟種子から作られるため、乾燥 cowpea のカードに属する。

新鮮な cowpea には、それとは別の季節的な利用がある。

新鮮な緑色種子

やわらかい未熟種子は、
• 茹でる
• 濃厚になるまで煮る
• 主食となるデンプン質食品に添える relish として使う
• スープや煮込み料理に加える

PROTA は、やわらかい緑色 cowpea を濃厚なスープまたは野菜の付け合わせとして調理する利用を明記している。

Cowpea とトウモロコシ

新鮮な cowpeas は、アフリカ各地でトウモロコシやその他の穀類と伝統的に組み合わせて食べられる。

特に新収穫の季節に特徴的で、この段階の若い種子は事前に浸水する必要がない。

若い莢

西アフリカでは、若い莢を食べる習慣は地域限定的で、種子そのものの利用ほど一般的ではない。

特に以下の地域で記録されている。

• ベナン
• ナイジェリア中部

東アフリカ・南部アフリカの食文化

東アフリカと南部アフリカでは、cowpea の植物各部を幅広く利用する文化が特に発達している。

新鮮な種子に加えて、若い葉も食用になる。

Botswana や Zimbabwe では cowpea leaves が独立した伝統野菜として利用されるが、葉は別の植物食品カテゴリーに属するため、このカードでは詳しく扱わない。

新鮮な緑色種子はやわらかくなるまで茹で、粥類やその他の主食に添える野菜として食べられる。

米国南部の食文化

米国では cowpeas は主に Southern peas として知られる。

このカテゴリーには、
• black-eyed peas
• crowder peas
• cream peas
• pinkeye peas
• purple-hull peas
• lady peas

など多くのタイプが含まれる。

University of Georgia は、生鮮市場向けの主要3タイプとして、cream、crowder、blackeyed を挙げている。

新鮮な Southern peas は、米国南部を代表する夏の季節食品である。

販売形態:
• 莢付き
• 莢むき済み
• 冷蔵品
• 冷凍品

Fresh Southern Peas

新鮮な莢むき cowpeas は、以下の材料とともに茹でたり、ゆっくり煮込んだりする。

• 玉ねぎ
• にんにく
• 黒こしょう
• bacon
• salt pork
• ham hock
• 燻製ソーセージ

単独の付け合わせとして供され、しばしば、
• cornbread
• 葉物野菜
• トウモロコシ
• トマト
• okra

などと組み合わせる。

Fresh Crowder Peas

Crowder peas という名称は、種子が莢の中で非常に密に発達し、角張った形や押しつぶされたような形になることに由来する。

新鮮な crowders は、特に夏の shelling pea として人気が高い。

Cream Peas

小粒で淡色の、穏やかな風味をもつタイプ。

やわらかな食感のため、特に新鮮な状態で高く評価される。

Purple-hull Peas

成熟に伴って莢が紫色になる品種群を指す名称。

莢の色が紫色であること自体は、別の植物種であることを意味しない。

新鮮な莢むき種子

莢を開く。

種子は、
• 選別する
• 傷んだものを取り除く
• 洗う

浸水は不要。

新鮮な種子は、乾燥 cowpea よりはるかに短時間で火が通る。

ごく若い種子は、約10~20分でやわらかくなることがある。

より成長した fresh shell peas では、20~40分ほどかかる場合がある。

加熱時間は、
• 品種
• 大きさ
• 成熟度
• 収穫後の経過時間

によって異なる。

火の通り具合は時間だけでなく、種子の内部まで完全にやわらかくなっているかで判断するのがよい。

若い莢

莢を洗う。

以下を取り除く。
• 果柄
• 硬い先端部分
• すでに発達している場合は縦方向の筋

若くやわらかい莢は、水分と食感を保つため短時間で加熱する。

適した調理法:
• ブランチング
• 茹でる
• 煮込む
• 短時間で炒める

日本食品標準成分表では、cowpea について成熟乾燥形の ササゲ は掲載されているが、新鮮な未熟種子の独立項目はない。

そのため、新鮮な製品に乾燥 cowpea の成分値は使用しない。

PROTA による、生の未熟 cowpea 種子100 gあたりのおおよその成分:

エネルギー:90 kcal
水分:77.2 g
たんぱく質:3.0 g
脂質:0.4 g
炭水化物:18.9 g
食物繊維:5.0 g

カルシウム:126 mg
マグネシウム:51 mg
リン:53 mg
鉄:1.1 mg
亜鉛:1.0 mg
葉酸:168 μg
ビタミンC:2.5 mg

種子を含む若い莢

100 gあたり:

エネルギー:44 kcal
水分:86.0 g
たんぱく質:3.3 g
脂質:0.3 g
炭水化物:9.5 g

カルシウム:65 mg
マグネシウム:58 mg
リン:65 mg
鉄:1.0 mg
葉酸:53 μg
ビタミンC:33 mg

栄養価は種子の成熟段階によって大きく変化し、cultivar によっても異なる。

Cowpea には、豆類に一般的な天然の抗栄養成分が含まれる。

• プロテアーゼ阻害因子
• レクチン
• フィチン酸塩
• タンニンおよびその他のポリフェノール化合物

含有量は、品種、植物部位、成熟段階によって異なる。

一部の Phaseolus vulgaris と異なり、cowpea は phytohaemagglutinin を特に高濃度に含む作物としては知られておらず、生の red kidney bean に必要とされる特別な安全調理法は要求されない。

ただし、新鮮な cowpea seeds は伝統的に加熱してから食べる。

茹でることで、
• 種子がやわらかくなる
• たんぱく質とデンプンの消化性が高まる
• 熱に弱い抗栄養成分の活性が低下する

若い莢も、主に加熱調理して食べられる。

新鮮な cowpeas は、成熟した乾燥種子に比べて保存性が大きく劣る。

莢付きで販売されている場合は、調理直前まで種子を莢の中に残しておく方がよい。

莢には、
• 水分の損失を抑える
• 種子を機械的な損傷から守る
• しおれを遅らせる

という役割がある。

新鮮な莢と莢むき種子は、冷蔵保存する。

すでに莢から出した種子は、
• 水分を失う
• 次第に硬くなる
• 調理時間が徐々に長くなる

ため、より早く使用する必要がある。

長期保存する場合は、新鮮な種子をブランチングして冷凍できる。

米国南部では、Southern peas の商業収穫量のかなりの部分が、収穫後まもなく冷凍または加工される。

Cowpea は、生育段階ごとに複数の食品を得られる作物である。

1株から、
• 若い葉
• やわらかい若莢
• 新鮮な未熟種子
• 成熟乾燥種子

を利用でき、それぞれに異なる調理上の役割がある。

新鮮な種子は、単なる「未成熟の乾燥豆」ではなく、独立した野菜食品として扱われる。西アフリカや米国南部には、特に fresh shell pea の段階で高く評価される品種が存在する。

Black-eyed pea は cowpea の同義語ではない。 Vigna unguiculata に属する多数のタイプのうちの一つにすぎない。

Cowpeas には、白色、クリーム色、緑色、褐色、赤色、黒色、斑入りなどさまざまな種子があり、特徴的な「eye」をまったく持たないものもある。

Crowder pea も cowpea の一種である。

名称は、種子が莢の中に非常に密集して発達し、互いに押し合うことで特徴的な角張った形になることに由来する。

米国では fresh-market cowpeas が、いくつかの伝統的グループに分類されている。

University of Georgia は、生鮮市場向けに cream、crowder、blackeyed types を区別しており、pinkeye や purple-hull も特に人気が高い。

一般的な cowpea の若莢も食べられるが、yard-long bean とは同じではない。

一般的なアフリカ系 cowpea では莢を丸ごと食べる利用は比較的地域限定的である。一方、yard-long bean は Vigna unguiculata の特殊化した栽培グループで、長くやわらかい莢そのものが主要な食用部位となっている。

日本の農業分類でも、新鮮な形態は独立して認識されている。

MAFF は Vigna unguiculata に対して 未成熟ささげ、英語表記では Cowpea (immature pods) という名称を使用している。

新鮮な cowpeas と乾燥 cowpeas は、栄養価も大きく異なる。

未熟種子は約77%が水分であるのに対し、成熟乾燥種子では水分量が大きく低下し、たんぱく質、デンプン、ミネラルの濃度が高くなる。